一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

4.09
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本棚登録 : 7284
レビュー : 741
制作 : 高橋和久 
okayamaniaさん ブンガク   読み終わった 

ブンガク
かかった時間 こまぎれなのでわからない

星3なのは、読み切れていないと思うから。
解説にもあったように、まだ自分の頭では、わかりやすい「動物農場」のインパクトが強くて、おそらくそれを超える作品だということはわかっていつつ、咀嚼して飲み込むことができていない感がある。

第1部はまさに現代社会だなと思う。ニュースピーク、テレスクリーン、真理省、のあたりは特に。また、昨今ツイッターとかで指摘している人もいるが、ワイドショーなんかを考えると、「2分間憎悪」さえ、オーウェルは予見している、ようだ。
第2部、ウィンストンが行動に出る。前から気づいていた自分の内面の違和感に従い、ジュリアと逢瀬を重ね、革命を語る。
第3部、愛情省のほんとうの仕事。しかし、少しここはリアリティに欠ける。読み切れていないのか、ちょっと作品としてこの部分は弱いのか。

「動物農場」でも思ったが、オーウェルは、思考(=行為)とことばの関係をものすごく強調して描いている。附録の「ニュースピークの諸原理」なんかは、まさにそれだ。また、これも解説にあるように、私たちは「二重思考」にとらわれていて、しかも都合よく、それに気づいていない。

最近ようやく、小説家はありうべき人間や世界を描くのだ、と自覚して読むようになった。書かれていることは起こりうること、もしくは起こっていることで、私たちは人間であることの可能性も危険性も、さまざまな形で知る必要があるのだなあ、と思う。ブンガクの価値ってそういうこと?みたいな。

レビュー投稿日
2019年7月4日
読了日
2019年7月4日
本棚登録日
2018年11月18日
3
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