「人が罰せられるのは、自由な意思決定に責任があるからではなく、社会秩序維持のためのスケープゴートとして必要だからである。」
著者は、裁判というものの「常識」を根底から問い直す。
単に司法制度論や刑罰論にとどまらず、社会心理学、哲学など、より根源的なところにまで及ぶ問いかけがなされる。
「どんな秩序であっても、反対する人間が常に社会に存在しなければならない。正しい世界とは全体主義に他ならないからだ。」
非常に多くの示唆に富む、何度も読み返す価値のある本。
第2部で引かれている刑事司法関係の資料が若干古いのが惜しい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年9月11日
- 読了日 : 2016年9月11日
- 本棚登録日 : 2016年9月11日
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