ピアノの調理師である矢川さんが、被爆ピアノとの出会いによって、様々な人々の人生や思いに触れ、ピアノを通じて平和の芽の育てるお話です。
ピアノを弾く人々にとってのピアノは、己のCPUでもありSSDでもあり入力装置でもあるもの。
被爆ピアノは、原爆の恐ろしさや平和の大切さを音感で伝える、後世にハンドオーバーすべき楽器だなあと、本を読んで感じました。
P90の「平和という言葉は、どこか、つかみどころがありません。自分には何ができるのかと考えはじめると、下手をすると、堂々めぐりになってしまいかねません。自分のできる範囲で、何かをこつこつとつみ重ねていくしかないのです」という一文。
私もできることを励もうと思えました。
しかし、まさかジョージ・ウインストンも被爆ピアノを演奏していたとは。
彼の演奏会に行ったことあるのでつい思ってしまうのですが、被爆ピアノでジョージのトレモロがどんな響きを奏でたんだろう。
想像・・。
ピアノが好きだ。うまくはないけれど、ピアノが好きだ。
そう思い出させてくれたこの本に感謝。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年3月31日
- 読了日 : 2020年3月31日
- 本棚登録日 : 2020年3月31日
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