上方落語を舞台に失踪した師匠の帰りを待つ弟子たちの成長を描いた話。主役の3番弟子「甘夏」が中心となって物語は展開するが、兄弟子たちも個性があって、それぞれに乗り越えて、いい味出している。
ちりとてちんの世界みたいな
印象に残った言葉。
「本来は見えへんもんを、見えるようにすること」
落語も小説もおんなじ。
ストーリーもさることながら、読んでいるのにその場で落語を聴いているように感じる噺の描写が素晴らしかった。
で、大阪の人情ってのは、味わい深いと言って良いのか分からないけど
突き放しているようで、放っていない。
ストレートに見えて分かりづらい。
居心地が悪そうで、そうでもない。
なんだかんだで寄り添って応えている。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年11月5日
- 読了日 : 2021年11月5日
- 本棚登録日 : 2021年11月5日
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