氷壁 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1963年11月7日発売)
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本棚登録 : 1947
感想 : 215
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サラリーマン登山家の魚津は、友人小坂と凍った岩壁を登っていた。途中、支えていたナイロンザイルが切れ、小坂が墜落死。なぜザイルは切れたのか。ザイルの不良か、失恋による小坂の自殺か、それとも魚津の技術ミスか。

現実の「ナイロンザイル事件」をもとにしたストーリーだが、個性豊かな登場人物は完全に作者の想像。特に魚津の会社の上司、常磐がいい。無口な登山家や学者、女性たちを圧倒するしゃべりで存在感を発揮。彼を主人公にしたスピンオフを作ってほしいくらいだ。

当時の男女関係は登山のように慎重でゆっくりと進めるべき。登山家であれば何も考えず、ただ登るために山へ来るべきで、山で愛する人を想うなんて以ての外。それと同様、複数の人を愛するなんてとんでもない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 古典的名作
感想投稿日 : 2019年7月4日
読了日 : 2019年7月4日
本棚登録日 : 2019年7月4日

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