長いお別れ

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本棚登録 : 910
レビュー : 172
著者 :
うどんさん 感動モノ   読み終わった 

定年退職し、3人の娘も独立、妻と平穏な隠居生活を送っていた元教師。認知症と診断された彼を中心とする妻や娘たちとの家族ドラマを描いた連作短編集。認知症家族の介護という現代の重いテーマをとりあげているが、深刻さはなく、どことなくユーモラス。10年間もの介護の時間を「長いお別れ」と称して、皆が楽しんでいる風。

作者の言いたいことは、介護老人を抱える家族にだって、介護以外にそれぞれの人生があるってことなんだろう。高齢出産や子供の不登校、海外生活、失恋、自身の病気、そして「3・11」、家族の中心話題は常に認知症老人じゃない。妻や娘、義理の息子たちはそれぞれ人生の問題を抱えつつ、その時々で介護に向き合いながら生きている。

夫が家族のことを忘れていくことに周囲は同情するが、妻は「それがどうした」と言い放ち、世話を続ける。そんな割り切りができる強さが、介護には必要なんだろう。

レビュー投稿日
2017年5月17日
読了日
2017年5月17日
本棚登録日
2017年5月17日
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