日野富子・松永久秀・陶晴賢・宇喜多直家・松平忠直・徳川綱吉
歴史小説家の大家、海音寺潮五郎選別による6名の悪人たちの列伝。事実を並べつつも、小説家としての著者の主観が盛り込まれ、退屈しない。が、取り上げられてる人物がマイナーなので、読む前から退屈する人も多いだろうけど。
この中のメジャーは5代徳川将軍の綱吉だろうか。生類哀れみの令は悪政として有名だが、当の本人も政治家として、人間としてかなりの欠点があったとのこと。
こうした病気ともいえる狂気を持っていた人物が歴史上に残っている。能力より血筋を重視する時代にこのような悲劇はつきもの。本人にとっても、時代にとっても不幸なことだ。
個人的には菊池寛の短編小説「忠直卿行状記」の主人公、松平忠直に興味があったが、とんでもない狂人。小説のような不運な君主ではなかったようだ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史モノ
- 感想投稿日 : 2010年1月12日
- 読了日 : 2010年1月12日
- 本棚登録日 : 2010年1月12日
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