陰謀の日本中世史 (角川新書)

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レビュー : 18
著者 :
うどんさん 歴史モノ   読み終わった 

本能寺の変の黒幕は誰なのか。明智光秀を裏で操っていたのは、豊臣秀吉か、徳川家康か、足利将軍か、朝廷か、イエズス会か。歴史学者はもちろん、歴史好き庶民たちがワイワイと論争する。歴史上の「陰謀」はみんな大好き。

そんな陰謀論争に著者はちょっと待て、と説く。歴史上の事件とは、偶然と人間の気まぐれがもたらしたものがほとんど。その結果が、特定の人物に有効に働いたからといって、その人物が仕組んだことにはならないのだ。

信長、秀吉、家康など歴史に名を残した人物はしっかりと将来を見通し、万全の準備をした上で大きな行動、つまり陰謀を起こす。なんてことは現在の我々による都合の良い解釈にすぎない。歴史上の勝者たちは後先考えず、イチかバチかの大バクチに乗ることだってあるのだ。

本書は、鎌倉時代から江戸時代直前までの武家社会における「陰謀」と呼ばれる大事件が、いかに単純で結果オーライであったとメッタ斬る。

著者は言う。歴史学において、知っておくべきことは「本能寺の変で信長は光秀に殺された」ことだけだ。

レビュー投稿日
2018年8月31日
読了日
2018年8月31日
本棚登録日
2018年8月31日
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