フォー・ユア・プレジャー (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2003年8月8日発売)
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本棚登録 : 691
感想 : 84
4

園の存続のため新宿を走り回るハナちゃん園長。
今回の裏のお仕事はクスリの売人探し。

一方で、恋人の理沙が行方不明となり、相変わらず大忙し。
今夜も眠れない園長先生だ。


一夜をともにした男を探してほしいという依頼。

だが、調べてみると、どうやらその男はクスリの売人らしい。
今回の仕事もだんだん、きな臭くなってくる。

そんな中、愛しき理沙の行方が分からなくなったという、
理沙の妹からの電話。

何者かに拉致された様子。

ハナちゃん、パニック。

マンションの一室に監禁されていることを突き止め
救出に向かったところ、男女の射殺死体を同時に
発見してしまう。

事情があれやこれやこんがらがって、
いつのまにか、警察学校で同期だった男の命を救うため、
射殺犯を突き止めさせられる羽目に。

このシリーズの魅力は一つや二つではない。

園長先生という顔と、ヤバい仕事も請け負う探偵の
二つの顔を持つ設定。

そして、全員といっていいほど、愛おしくて好きになってしまう
登場人物たち。

凶悪、狂暴な経済ヤクザ、山内でさえ愛すべき人物に
見えてくる。

山内の危ない魅力は、別の作品、「聖なる黒夜」で、
たっぷり描かれているので、そちらもおススメだ。


警察学校で同期、今は山内の部下となっている
斎藤の命を救うため、満身創痍で走り回る
展開には泣けてくる。

ともかく、ストーリー展開のスピード感は相変わらず。

一ページ、一行に目が吸いつけられ、結末まで止まらない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ハードボイルド
感想投稿日 : 2018年5月17日
読了日 : -
本棚登録日 : 2018年5月17日

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