禅の思想 (岩波文庫 青 323-7)

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  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784003332375

作品紹介・あらすじ

大拙本人が、自身の代表作とした著作。戦時下の緊迫した状況下に書かれた。禅を「思想」、「行為」、「問答」の三テーマに分けて、禅の古典籍を引用しながら、言葉を超えた禅思想の在り処を言葉によって縦横に説き示す。今回初めて、通読を容易にすべく引用漢文に訓読文を大幅に追加注記した(解説=横田南嶺・解題=小川隆)

感想・レビュー・書評

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  • 世界的な禅学者である鈴木大拙が禅について記した代表作。
    それがこの『禅の思想』である。
    外に向けた本でなく、日本人向けの学術的な本ではあり、内容は禅思想、禅行為、禅問答の3章に分かれている。

    基本的には過去の禅僧たちが残した問答や著作を紐解いて、それを大拙が解説するという形を取っている。

    元々、日本の諺でも禅問答と言えばわけの分からん問答として描かれる事が多いが、この本も例に漏れず。

    私の読解力、知識の問題も多分にあると思うが、一応読んだとはいえ半分くらいはマジで何が書いてあるのかわからなかった。。

    とは言え、今の自分でもわかって、いいなと思う考えもあった。

    禅は思想の面では「無分別の分別」、行為の面では「無効用の用」が肝要ということである。

    それにしてもこの本は大戦の真最中に書かれたものであり、大拙はまさに遺作になりかねんとして書いたようだ。
    禅という叡智と慈悲の宗教を研究するものにとって愚かで残虐な戦争を見るのは、いかばかりの気持ちだったのだろうかと想像する。

  • 禅の源流、真髄に触れる。

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著者プロフィール

1870(明治3)年、金沢市本多町生まれ。本名貞太郎。1891年、鎌倉円覚寺の今北洪川について参禅。洪川遷化後、釈宗演に参禅。1892年、東京帝国大学哲学科選科入学。1897年、渡米。1909年に帰国、学習院大学・東京帝国大学の講師に就任。1921(大正10)年、真宗大谷大学教授に就任。大谷大学内に東方仏教徒教会を設立、英文雑誌『イースタン・ブディスト』を創刊。1946(昭和21)年財団法人松ヶ岡文庫を創立。1949(昭和24)年文化勲章受章。同年より1958年まで米国に滞在し、コロンビア大学他で仏教哲学を講義。1956(昭和31)年宮谷法含宗務総長から『教行信証』の翻訳を依頼される。1960(昭和35)年大谷大学名誉教授となる。1961年英訳『教行信証』の草稿完成。1966(昭和41)年7月12日逝去。

「1979年 『The Essence of Buddhism 英文・仏教の大意』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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