oriduru1970さんの感想・レビュー

オデュッセイアー〈上〉 (1971年) (岩波文庫)

著者 : ホメーロス 呉茂一

• 1971年3月16日発売

「ぼくは当時『オデュッセイア』を再読していた。初めて読んだのはギムナジウムの生徒の時だったが、帰郷の物語としてずっと記憶にとどめていた。しかし、それは帰郷の話などではなかった。同じ流れに二度身を任せることができないと知っていたギリシャ人たちにとって、帰郷など信じられないことだった。オデュッセウスはとどまるためではなく、またあらためて出発するために戻ってくる。『オデュッセイア』はある運動の物語にほかならない。その運動には目的があると同時に無目的でもあり、成功すると同時に無駄でもある。」『朗読者（p.172）』ベルンハルト・シュリンク

『イーリアス』の続編なんだ。

感想投稿日 : 2014年9月23日

読了日 : 2017年9月15日

本棚登録日 : 2014年9月23日