長春で敗戦を迎えた木川正介は、毎日五馬路に出掛ける。知り合いの朝鮮人の配下となり、大道ボロ屋を開業して生きのびている。飄々として掴みどころなく生きながら、強靱な怒りに支えられた庶民の反骨の心情は揺るがない。深い悲しみも恨みもすべて日常の底に沈めて、さりげなく悠然と生きる。想像を絶する圧倒的現実を形象化した木山文学真骨頂。著者最後の傑作中篇小説。
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カテゴリ:
和書
- 感想投稿日 : 2008年6月1日
- 本棚登録日 : 2008年6月1日
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