夢で会いましょう (講談社文庫)

3.27
  • (77)
  • (134)
  • (507)
  • (42)
  • (18)
本棚登録 : 1819
レビュー : 168
ミムラさん オムニバス   読み終わった 

・アシスタントとは、先生が後でゆっくり食べようとしてとっておいた饅頭を
 断りもなく食べてはいけない。
・神戸でカツレツといえば、なんてったってビーフ・カツレツと相場が決まっている。
・誰もコーヒー屋を爆撃したりはしない。
・雨を見るのが趣味のサラリーマンといえば、丸米町界隈では知らぬものもいない。
・僕とタルカム・パウダーのあいだにはいわば共通の体験をとおして培われた
 第ニの天性とでも呼ぶべき何かが存在している。
・その象はとても素敵なハイヒールをはいて地下鉄に乗っていた。
・サルが人類に謝罪しないように、マーガリンもバターの前で
 卑屈になってはいかん。
ずらっと並べたカタカナことばに村上春樹と糸井重里が
どんどん話をくっつけていった小品集。
カバーデザイン:副田高行 カバー写真:操上和美

どういうきっかけでこの本が企画されたのかとても気になります。
村上春樹と糸井重里という組み合わせも不思議だし
テーマとなる99ものカタカナことばの選別基準も謎です。
どれも2ページ前後の短い文章がつけられていて
村上さんはアメリカンジョークや小説そのままの空気、
糸井さんは皮肉っぽくて軽妙な感じ。
1981年に書かれているので糸井さんはコピーライター全盛期、
村上さんは専業作家を始めたくらいかと思うと感慨深い。(Wikipedia調べ)
いつでも好きなところをつまみ読みできます。

好きだったのは父から娘へのメモ「エチケット」、
外に出ると想像もつかないことが起こると忠告される「コンドル」、
「~してみませんか」「夏こそ!」という古典的コピーを皮肉る「シーズン」、
不幸の大小ベクトルが逆を向いた「ジンクス」、
星新一風の「ダイレクトメール」、
彼女のデートスタイルに意義を唱える「デート」、
次々とドアをたらいまわしされる「ブルーベリー・アイスクリーム」、
「仮面」の変わりに「おめん」という言葉を使おうと提案する「マスカレード」

「もっとさー、「山に登るのは、かなり楽しい」とか「山にはブスがいて、ブスもそれなりに気だてがいいから、ある意味では美人よりいいかもしれない」とか「雪が降って寒いけど、我慢して登ってみようじゃないの」といった程度の、正直で謙虚な、気持悪くない歌を歌っていただきたいものである。」

レビュー投稿日
2010年2月11日
読了日
2010年2月10日
本棚登録日
2010年12月18日
0
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『夢で会いましょう (講談社文庫)』のレビューをもっとみる

『夢で会いましょう (講談社文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。
ツイートする