ビジネスモデル全史 (ディスカヴァー・レボリューションズ)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン (2014年9月18日発売)
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 三谷氏の前作「経営戦略全史」が面白かったので、本書も読んでみた。本書ではビジネスモデルを「ビジネス要素(売り方、作り方、儲け方、調達)の組み合わせ」と定義している。前作が競争優位の源泉にフォーカスしていたのに対して、本書ではよりビジネスの仕組み自体を論じている。400ページにわたって古今東西の様々なケースを取り上げているが、平易な言葉で書かれているので読み易い。
 前作では補章を設けて著者自身の考えが述べられていたが、本書には補章がない。三谷氏の考えとしては、「巨人たちの午後:番外編」の中で次のように述べられている。「協調や協力によって、相手にどれだけの価値を与えられるか、全体の価値をどれだけ増やせるか、が現代ビジネスモデル戦での勝負です。そしてそれは相手や競合との勝負でなく、自分たちがどれだけ高速に試行錯誤できるかの勝負なんです。」著者の見解には同意するが、できればフレームワークのような形でもう一歩踏み込んで抽象化してほしかったというのが率直な読後感。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 経営
感想投稿日 : 2018年4月30日
読了日 : 2018年4月30日
本棚登録日 : 2018年4月30日

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