細雪 (中公文庫)

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本棚登録 : 1006
レビュー : 108
著者 :
owskyさん  未設定  読み終わった 

面白かった。桐野夏生のデンジャラスを読んで、タイトルの優雅さと船場の美しい四姉妹の話という古典に心惹かれつつも結局いまになるまで未読のこちらをようやく読了。
図書館でよそから取り寄せるので受け取るまで本人のボリュームを知らず、借りに行って重量にびっくり。読み切らないかなと思ったし、妙子以外は現代の目線からするとなんというかおしとやかすぎて何もおもしろいことはなく、ゆるゆると日記みたいな内容が三人称で書き連ねられているだけなんだけど、ページをめくる手が止まらず、最後の文章で「えっ!?止まらない下痢の一文で終わり?」と、思わず次のページが本当に白紙か確かめる次第。
終始女性陣への観察眼が常軌を逸していて、批判する時には昼ドラの姑みたいないやらしい姑息な感じすらする。あっぱれ。特にこの最後の下痢の下り(ダジャレか)に嫁入り衣装の思い出などを混ぜるのもすばらしい。女を表す五行くらいの文章にあんなにぴったりなものがあったか。
時代もあって差別的な見方もあるし結婚については特にしち面倒臭いことばかりだけど、そういう時代の資料としてとても面白い。ちょうど物語の終わりの雪子と同年代の時に読めてよかったのかもしれない。

レビュー投稿日
2019年5月25日
読了日
2019年5月25日
本棚登録日
2019年5月15日
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