始まっている未来 新しい経済学は可能か

  • 岩波書店 (2009年10月15日発売)
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宇沢弘文氏と内橋克人氏の対談をまとめたものである。
第1回 市場原理主義というゴスペル
第2回 日本の危機はなぜこうも深いのか
第3回 人間らしく生きるための経済学
第4回 新しい経済学の息吹
社会的共通資本としての農の営み(農業と食糧の危機にどう対応すべきか)

という内容だ。
経済はあくまでも人間が人間らしく生きていくための道具でしかない。お二人の理性・哲学に基づく崇高な言動は敬服に値する。
それにしてもパクスアメリカーナ・シカゴボーイズに毒された日本の現状はあまりにも酷い。黒船襲来以来、米国の対日政策は一貫している。恫喝に屈する日本の官僚の卑屈さ、また、同罪の社会経済学者たち。TPP問題もこの米国の対日経済政策の延長線上にあることが明々白々である。民主党政権を操る官僚は、経済財政諮問会議というヤラセの手続きをも踏まず、マスゴミをポチとして対米追従を敢行しようとしている。まったくひどいものなのである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 経済
感想投稿日 : 2011年11月8日
読了日 : 2011年11月7日
本棚登録日 : 2011年10月30日

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