渡来の古代史 国のかたちをつくったのは誰か (角川選書 526)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版 (2013年6月22日発売)
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感想 : 7
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上田正昭氏が昭和40年出版した『帰化人』以後の研究成果をまとめた本である。
内容は
序章 帰化と渡来と
第一部 渡来人の諸相
 第1章 日本版中華思想
 第2章 秦氏の活躍
 第3章 漢氏の行動
 第4章 高麗氏と船氏
 第5章 百済王氏の軌跡
第二部 渡来文化の諸相
 第1章 文字の使用
 第2章 道教と役小角の宗教
 第3章 儒教と仏教
 第4章 アメノヒボコの伝承
 第5章 壁画古墳と渡来の氏族

あとがきにありますが、雨森芳洲の文章が上田正昭氏の思いです。
「誠信の交りと申す事、人々申す事に候へども、多くは字義を分明に仕えざる事これあり候。誠信と申し候は実意と申す事にて、互いに欺ず争ず、真実を以て交り候を誠とは申し候」。
この至言は、今の世にも活きる。
もっとも近い国の渡来の人びとが、日本の歴史と文化の発展にいかに深いかかわりをもったか。
本書がたんなる過去の物語ではなく、一衣帯水の隣国との友好のまじわりに、多少なりとも寄与することができれば幸いである。と。 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2016年2月22日
読了日 : 2016年2月22日
本棚登録日 : 2016年1月10日

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