上田正昭氏が昭和40年出版した『帰化人』以後の研究成果をまとめた本である。
内容は
序章 帰化と渡来と
第一部 渡来人の諸相
第1章 日本版中華思想
第2章 秦氏の活躍
第3章 漢氏の行動
第4章 高麗氏と船氏
第5章 百済王氏の軌跡
第二部 渡来文化の諸相
第1章 文字の使用
第2章 道教と役小角の宗教
第3章 儒教と仏教
第4章 アメノヒボコの伝承
第5章 壁画古墳と渡来の氏族
あとがきにありますが、雨森芳洲の文章が上田正昭氏の思いです。
「誠信の交りと申す事、人々申す事に候へども、多くは字義を分明に仕えざる事これあり候。誠信と申し候は実意と申す事にて、互いに欺ず争ず、真実を以て交り候を誠とは申し候」。
この至言は、今の世にも活きる。
もっとも近い国の渡来の人びとが、日本の歴史と文化の発展にいかに深いかかわりをもったか。
本書がたんなる過去の物語ではなく、一衣帯水の隣国との友好のまじわりに、多少なりとも寄与することができれば幸いである。と。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2016年2月22日
- 読了日 : 2016年2月22日
- 本棚登録日 : 2016年1月10日
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