官僚の反逆 (幻冬舎新書)

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著者 :
「おやっさん」さん 政治・社会   読み終わった 

筆者は、冒頭、外圧を使い、TPPへの参加をヌケヌケという元外務省官僚を批難する。

そして、そのことは、新自由主義、グローバル化が霞が関官僚の官僚、政治家、経済界も含め、現代社会を大衆化させてしまった弊害だと論じているのである。

論説の、根拠は、スペインの哲学者オルテガ・イ・ガセットとマックス・ウェーバーの主張である。

引用されたウェーバーの一節を紹介。

官僚制が「非人間化」されればされるほど、それだけより完全に、官僚制は、資本主義に好都合なその独特な特質を発展させることになる。

ここで、より完全にというのは、官僚制が、愛や憎しみ、およびいっさいの純個人的な、総じて非合理的な、計算できない感情的要素を、公務の処理からしめだすのに成功することなのであって、それは、官僚制の徳性として賞賛される固有の特質なのである。

まことに、近代文化が複雑化と専門化の度をくわえるにつれて、それは、個人的な同情、恩寵、恩恵、感謝の念に動かされる旧い秩序の首長のかわりに、人間的に中立・公平な、それゆえ厳密に「没主観的」な専門家を、それ「近代的文化」をささえる外部的装置のために必要とするのである。



とにかく、日本をもとより、現代社会がかかえる官僚制の問題に警鐘を鳴らすすぐれた著作でありました。

レビュー投稿日
2012年12月26日
読了日
2012年12月26日
本棚登録日
2012年12月24日
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