警官の血 下巻

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本棚登録 : 652
レビュー : 111
著者 :
pa-tomamaさん 「たなぞう」時代   読み終わった 

ミステリーというほどの謎はないが、充分楽しめた。この人は直木賞候補だったが最後で残念な結果となった。もう充分に実績もあり完成されている人として今更の受賞は必要ないという事なのか。近代日本の「警察」という組織に父、子、孫が警官として勤めた安城一家。戦後に起きた殺人事件の謎を追ううちに不可解な死を遂げた父。その父の死の真相を知ろうと警官になったが公安のスパイとなった息子。彼もまたその事件の真相に近づいたとき自殺のような殉職をする。そして平成に警官となった孫。彼によって真相は明らかになる。駐在巡査でありながら殺人事件に疑問を持った祖父は、古き時代の警官として地域に親しまれる警官を目指していた。子は望んだわけではないが時代に必要とされ潜入捜査をする。私はこの第2部が一番面白かった。やっと語ることが出来るようになったあの頃の全共闘の物語。ほかにこのことを題材としたものを読んでいないからかもしれないが、山の中のアジトやその中のリンチ事件、もちろん浅間山荘事件やよど号事件はテレビを通してまだ小学生の低学年だったが衝撃の事件だった。当然こんな公安の暗躍も合ったろうという気もして、その中で人格が破壊されそうになる緊張という部分。第3部はやはりあの北海道の刑事の事件が題材でやはりこの人はこれかという気がしてしまったが、それでもまあ楽しめた。読み終わって気が済んだというのが感想というところか。

レビュー投稿日
2008年5月12日
読了日
2008年5月12日
本棚登録日
2008年5月12日
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