今夜ウォッカが滴る肉体

著者 :
  • 講談社 (2009年3月27日発売)
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本棚登録 : 14
感想 : 1
4

「僕の闘いと、手放した言葉。
 そして、すべてが歪み始めた13歳の夏を。」

タイトルがかなり目を惹きます。
やらしい作品では全くありません。
装丁の月が綺麗。
図書館で借りました。

そうかぁ、23歳で書いたのかぁ。
自分より年下でこんな文章描いちゃうなんて、
なんだか悔しい。苦笑

こちらの作品も、
問いかけていく物語。

夜、雨、十六夜、ルナ、閉ざされた空間のお話。

自分の中に、
誰かの侵入を拒む、十六夜。
誕生日の夜、
目の前にあらわれたルナという少女。

彼女の正体は?
そして僕がずっと閉じ込めていた過去が姿を現す。

必然のように、
登場人物たちが動き回ります。

人は、
群れになると
大きな波のように
突風のように
個人を攻撃することができる。
それは凶器かもしれない。

かなしいなあ。

だけど、
十六夜が動き出す瞬間に
少し救われました。

そんな簡単に幸せにはなれないけど、
幸せの方角を探すことはできるかもしれない。



「正面からぶつかるだけが人生じゃない」

「人間と人間の間に“一貫した感情の共有”なんて生まれない。」


だけど。

だけど。

そんな作品でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年8月16日
読了日 : 2010年10月17日
本棚登録日 : 2012年8月16日

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