短歌講座のワークショップを一冊にまとめたものです
アニメや漫画キャラの二次創作に絡めて解説されています
女性オタク向けではありますが、老若男女が表紙に描かれているように入門書としては誰でも読みやすい感じでした
二次創作に絡めた例句を挙げて、文法といった決まりごとを説明していき、とにかく一句詠むハードルを下げに下げにいこうとしてきます
短歌のコツに挙げられていた「強い言葉」を使いすぎない、には深く納得しました
例えば「闇、完璧、最強、運命」といった、一言で片付けられてしまうワードです
特に1番心に刺さったのは「最弱、絶望」といった弱さに振り切ったワードも強い言葉に当てはまるという説明です
だから私の作品はコンクールに受からなかったのだと、学生時代の文芸活動に折り合いがつくような気持ちになりました
葛藤を表現するのに、弱さに振り切って表現することも退屈なことだったのだと、今更教えられました
藍染惣右介の「強い言葉を使うな、弱く見える」とは至言だと思うばかりでした
後半では二次創作から離れ、カメラを自分に向けて詠むよう促されます
推しへの短歌技術を応用してみましょうという、ハードルを下げつつも普通に短歌を詠ませようともしてきます
基礎的なルールに留まらず、短歌趣味を続けていくワークライフまで触れており、元がワークショップならではっぽい入門書でした
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年7月9日
- 読了日 : 2024年7月9日
- 本棚登録日 : 2024年7月9日
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