タイムトラベルが可能になって数年の2056年クリスマス。中世史科の学生キブリンが1320年への調査行に挑む。
到着直後から原因不明の発熱に襲われるキブリンと、突然のインフルエンザ蔓延に半ばパニックになる21世紀が同時に進行するパンデミックタイムトラベルSF。
一言で言うと冗長。
古典海外SFにはありがちな描写の多さだなと思っていたけど1992年の作か…。
物語の進行を妨げるものがないとお話を作ることはできないが、この作品ではそれが話を聞かない人間と、話が通じない人間と、原因不明で故障する翻訳装置、それに(携帯電話登場以降発刊の未来舞台作なのに)有線電話が混み合ってキーパーソンと連絡が付かなかったり、人物がどこにいるかわからなかったり。
非常にストレスがたまる。
タイムパラドックスを避けるギミックもいまいち納得いかないなー。
パンデミック物に特有の緊張感を期待すると失望する。
中世の生活描写は言葉数が多くても興味深く読める。
上巻終盤になって話が進んできて、やっと面白くなってきたかも。
著者の評判が良いのでもう半分付き合ってみよう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
海外SF
- 感想投稿日 : 2016年9月22日
- 読了日 : 2016年9月21日
- 本棚登録日 : 2016年9月21日
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