月夜の島渡り (角川ホラー文庫)

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本棚登録 : 343
レビュー : 40
著者 :
まえすとろさん 文庫   読み終わった 

メディアファクトリーから 2012年11月に刊行された『私はフーイー  沖縄怪談短篇集』の改題文庫版で作者の住む沖縄の島々を舞台にした怪談、奇談の7話で構成される短編集。
デビュー作『夜市』以来、毎回「どうしてこんな話が描けるのだろう」と感心することしきり。琴線に触れるストーリーは、本編で語られる弥勒節(みるくぶし)を奏でる「胡弓」のようだ。 その旋律ともいえる独特のテンポと文体は、むかし、子供の頃に聞いた婆ちゃんが警句を込めた不思議で怖い怪談風味の土地寓話のような懐かしい「耳触り」がなんとも素敵。
南方や近隣の島々から渡来して住人と成る独特な民族構成とその文化、そして時代の流れの中に激しく翻弄されてきた土地の歴史。「南国の楽園」と言うイメージに裏側に潜む暗く恐ろしい人間のエゴと自然と共存するために伝えられてきた信仰が絡み合うファンタジー。

レビュー投稿日
2015年1月24日
読了日
2015年1月24日
本棚登録日
2015年1月17日
3
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