世に「パロディー」と称したパクリ作品は星の数ほどあれど、真の「インスパイアされた作品」として成立させる事ほど難しい物はない。ましてや映像作品とは違って文字を追う事で読者のイマジネーションを喚起させて初めて成り立つ『読み物』の世界では、クローズドサークルミステリーと言うジャンルはストーリーのディテールに隙があれば、携帯やパソコンといった通信機器の発達した現在ではトリックその物が成立しなくなってしまう。その点においても数少ない成功作品であるからこそ発表から25年経っても一級品として愛され続けているに違いない。
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文庫
- 感想投稿日 : 2013年8月31日
- 読了日 : 2011年11月11日
- 本棚登録日 : 2011年11月11日
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