姉飼 (角川ホラー文庫 123-1)

著者 :
  • KADOKAWA (2006年11月10日発売)
3.39
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本棚登録 : 601
感想 : 85
4

2015年、三冊目は、何度も読み返してる作品。
コッチの世界へのキッカケを作ってくれた作家、遠藤 徹のデビュー短編集『姉飼』。
収録は四編。個人的、好みの(逆)順に簡単な感想を……。 キューブ・ガールズ
基本、主人公である、若い女性の一人称視点で書かれ ている。彼女こそ、キューブ・ガールズ。キューブ・ ガールズとは……?
妹の島
コレは、登場人物それぞれの視点を巡りながら、話が 進んでゆく。呪詛的要素、体内に巣食う蟲、等々、収 録作の中では、最もホラー的ではある。
ジャングル・ジム
おそらくgymとjimをもじって、擬人化したら、の発想 から生まれた作品であろう。ラストの情景はきっ と……。
姉飼
「姉」を「飼」うこと、それは、監禁モノのソレとは 全く異なります。ココでは、身を滅ぼすコトも厭わな い、偏愛の形。オチを含め、話の展開自体に新鮮さは 特に感じないが、和風倒錯世界に通じるエログロ感。 個人的にその辺、大好物です。
全体として、四編、それぞれ異なった作風であり、好 みも分かれると思う。
ソレ以前に万民ウケする作品だとは思えないが……。
ここまでで、★★★★☆。
そして、ラスト、大槻ケンヂの絶妙な解説で、 ★4.5。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年1月7日
読了日 : 2015年1月7日
本棚登録日 : 2015年1月7日

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