確かにそこそこよくわかる。
wiki補足しながら読めばさらに。プロメテウスがワシにつつかれた山、近所じゃないけどそこまでは遠くないのねとか。

世界創世→神や半神の時代→現支配者の先祖、という神話の共通骨格は持ちつつも、やっぱりギリシャ神話はエピソードの自由さや楽しさ、豊富さが随一であるように思う。
物語がまとまった頃、ギリシャが諸ポリスの集合体で統一されてなかった(つまり、中央集権とか一神教的な発想となじまず、そういう枠組みを強制できる統治者もいない)ことも、この多様さに繋がるのかも。
紀元前の作である彫刻とルネサンス絵画が挿し絵として混ざって登場してたけど、両者は時期が全く離れているのに非常に近いものがある。キリスト教支配からギリシャローマに戻ろうとする運動の成功と、それまでの中世のキリスト教的絵画の説教臭さと平べったさ、紀元前のギリシャの自由さと彫刻の表現力にびっくり。というかキリスト教の抑圧がすごすぎる。

というのが、別にこの本自体の評価でもないけど、感想でした。
多くがうっすらとは聞いたことがある話であり、さらに世界神話学入門を先に読んでたので、話の中身だけでなく成立背景や意味,枠を考えられたのがよかった。

prime reading

2021年5月3日

読書状況 読み終わった [2021年5月3日]

面白い。生態学史にも触れつつ、生き物の行動を探る過程を楽しみながら、生き物同士の関係のパターンにも深遠さも味わえる。
捕食者不在だとこうなる!に一貫しすぎているのが強いて言えば惜しいのかもしれない。恐竜がいなくなったから哺乳類の隆盛と今の人類があるんだし。

2021年4月9日

本当はどんな人だったのか、とても気になる人物。

謀殺、守る気なしの講和条約、降伏→安全を保証→1年後に謎の死、、そういう仕事ばかりと言えばそうだけど、傭兵からの脱却(→徴兵)やイタリアの統一など新しいことも見えていて、何より、いずれに対してもたくさん行動してきた。それをマキャヴェリが話し相手として観察し、のちに有名な作品として残したことで、彼の一生も少しは、単なる悪役として以外にも、きちんと刻まれることになった。
この人とは絶対同盟とか組みたくないし、どこに魅力があるのかわからない。でも魅力がない訳ではない。どこにかわからないけど、妙にある。マキャヴェリさんは彼をどういう風に説明したのか、読んでみたくなる。しかし、これが政治哲学のひとつの見本になってしまうってこわいわ。。

結局は、親(法王)の権力と自身の健康が同時に崩れたときに力を失い、そのままそれを取り戻すことはなかったけど、もしあの病気がなくて、ナヴァールの不運がなかったら、イタリアはもっと早く統一されて枢軸国側にはなってなかったかも?

時代としては、1490-1510あたり
ルネサンスの後半、宗教改革前夜、スペインを誕生させた両王の晩年でカールVがまだ子ども、ヘンリーVIIIもまだ子ども、コロンブスがイザベルにインドインド言ってアメリカにたどり着いて悪いことしてた頃、、
アジアだと、斎藤道三の生誕〜10代くらい、明の真ん中へん、コンスタンティノープル落とした恐怖の父に育てられたバヤズィトIIが国内で静かにしてた頃。

免罪符のこともあるにせよ、平常時からこんだけ好き放題してたらそりゃルターさんも怒るわな。神は信じるけど、教皇とかはうちらは知りませんってグループができるのも当然。


しかし、中国とか日本の話以外、一国の内側の戦争を詳しく読む機会があんまりなかったので久しぶりというか新鮮。足利将軍家の影響下で戦国大名同士が騙し討ちし合うのと構造少し似てる感じするし、時代も同じ。やってることは同じだけど、日本の戦国時代よりは何となくスマートなんかな?(たぶんさほど違いはない)

2019年10月27日

読書状況 読み終わった [2019年10月26日]
カテゴリ その他歴史小説

普通の世界史の方が好きは好きだけど、とっつきにくいであろう物理のテーマをこのくらい読みやすく仕上げたのはさすが!
ニュートンさんもやっぱりさすが(のエグみ)!

ところで、亀さんの本、これは理工、世界史のクズはサブカル、レキアイはコミック、、
棚なんとかなりませんか。
てか全部世界史の棚でお願いできませんか。本屋さん。
と思ってます。

2019年8月25日

読書状況 読み終わった [2019年8月25日]

読みやすすぎて驚く。イギリスのゲスっぷりを改めて確認して既におおかた知ってる話なのに改めて驚く。

このあたりにざっくり興味を持つにあたって、これほど適した本はない。詳細はあとでググったりします。

2019年8月25日

読書状況 読みたい

レシピ01を立ち読みした時点で理解できた。
この人は"わかっている"ということが。

2019年3月8日

読書状況 読みたい
カテゴリ 手配

とても楽しかった。ローマ史ももっと読んでみようかなと思えた。
けど、誰かが書いていたとおり、ハンニバルでドラマチックなのは前半(カンナエまで)で、その後は尻すぼみ。結果を知ってて読む以上、あ、さっきのがピークだな、もうずっとスキピオのターンのままザマまで行くなってのはわかってしまう。それ自体は史実である以上どうしようもない。後半のハンニバルの無力感と意地のせめぎあいみたいな部分はもっと描けるのかもしれない。

地味にマンガのいいところは、このBC200頃の武器や衣服、食器や建築、社会と文化がイメージできるようになるところ。正しいといいんだけど。。ガリア人は全然未開、騎兵は木の槍、砲撃系は結構石投げにウェイトあり、アンフォラは口飲みでOK、とか。

まとめ
象を戦いに使うのはやめましょう

孟獲(400年後)「え?いやいや俺は使ってないよ。三國無双とかでは乗ったけどね。南蛮感がもうちょい欲しいって言われて。演出ですよあんなもんは。。。までも、、ほんのちょっとは乗ってたかもわからんな。どっちみち負けたけどな。あこれ言ったらあかんよ秘密やから。嫁に怒られるから。」

2018年11月25日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2018年11月25日]

大好きな火神の見方がとてもお気に入り。
国取り物語とか世に棲む日々とかも、また読みたくなってくる。

考えてみるとこういう仕事は大切。一度読んでいろいろインパクトを受けた作品は、再度読むとまた新しい何かを与えてくれるけど、常に積読がある自分が既に中身知ってる本に向かうには、それなりのきっかけが要る。十分な考察と愛着が詰まったre-introductionはまさにそのきっかけを与えてくれる。

2018年11月25日

読書状況 読みたい

"医学と仮説"とセットの本とのこと。
まだ飲み込み切れてないし、疫学以外の医学の価値をあまりに低く見てる気もするけど、そこを割り引いてもとても大事なことを言ってるっぽい。自分がまさにメカニズム派あるいは病態生理派であるだけに、なおのこと響く。



例えば、

メカニズムがわからないと環境因子の効果自体を認めないってのは全くおかしい。

日本の医学部がラボ的な実験医学にあまりに傾倒しており、本来なら医学部で多数行われてよい臨床研究ができていない。臨床研究あるいは医療統計の教育環境が貧しい。

食中毒の原因が細菌でもウィルスでもなく、先行する知見のない毒物だった場合、病原体探しは無意味、あるいは、判断を遅らせるならば有害。原因物質の同定はあとでやればよく、速やかに疫学的な判断を行い人々を原因から遠ざけねばならない。


ただし、個々の患者を治療しようとする臨床医と、疫学あるいはEBMの相性が微妙なところなのは逆によくわかった。原因のわからない高血圧の患者を前に、減塩と降圧剤だけ勧めて終わりにするのは、EBM的にはOKかもしれないが、やっぱり医療としては違う。何か妙な原因を隠しているかも、、という直感を元に行った別の検査で真の治療標的が見つかり的確な処置が可能になることもあるし、その意義はこの本では十分に論じられてない。このあたりは"不確かな医学"に記述あり。
他方、集団のふるまいを論じる上では、個別の患者が別の原因で発症している可能性を全て排除する必要はない。それは2×2図で結論すること。


2018年8月10日

読書状況 読み終わった [2018年8月10日]

読みやすい

検定力が低いデータセットで、両群は有意差がつかないから同等だというのは無意味(右折の安全性)

基準率は普通わからないが、低い場合、偽発見率が半分に近くなったりする。

2018年7月20日

実験的にメカニズムを明らかにして内部妥当性を高めることは、現象を結論づけること自体には必要ない。
現象は現象のみで十分結論できる。
それにハクをつけているのがメカニズムの理解。もちろん、新たな現象を見つけるステップとして使えるときはあるにせよ。

ヒュームの問題
1.aに曝露してbが起きた
2.aに曝露してbが起きなかった
3.aに曝露せずbが起きた
4.aに曝露せずbが起きなかった

日常、ボタンを押して電気がつけば因果を推定する我々が、1を見て、関係があるとも言えないけど、ないと考えるのはおかしい。

とかなんとかだったけど、流し読みなので理解しきれてない。読みなおす。

2018年7月20日

読書状況 読み終わった [2018年9月25日]

(史上最強の)東征ウェーーーイwwww

これが意外と冗談でもないという話。楽しい。

かつては帝国ペルシャを跳ねのけた先進地域ギリシャは、内乱を経て、大計を持たない軍事国スパルタが覇権を握った挙句、煮詰まり行き詰まった。
そこに一石を投じたテーベの2人のリーダーは、奔走するもその基盤が足りない。しかし彼らはその間に、ヘレニズム時代の幕を開けるゲストを受け入れていた。
後進国マケドニアの王子であったゲスト、フィリッポスは、抜け目なく王位を手中に収め、馬や金属を産する地理的メリットを拡大し、かつての先進ポリスを凌ぐ陸軍国としての地位を確かなものにした。テーベの軍制を参照しつつ発展させたファランクスと騎馬部隊を国民が組織するマケドニア軍は、帰属意識に欠く傭兵からなる旧式重装歩兵のギリシャ主要ポリス軍をカイロネイアで破り、全ギリシャの盟主となる。
ここでフィリッポスは詳細不明の暗殺によって倒れ、王位は、既にカイロネイアで異色の働きを見せた混血の後継者アレクサンドロスへと移る。フィリッポスとは何かと衝突しながらも、スパルタの軍事教育とアリストテレスの学校という現在でも夢としか思えないような最高の(半分は死にそうな)教育を与えられていた彼は、同じ教育を受けた仲間が率いる騎馬部隊とハリネズミ(フィリッポスの片腕パルメニオンの担当)を連れて、(資金もないのに)とんでもなく大胆な東征に突っ込んでいく...!忍耐専門のハリネズミが固まって粘ってるのに敵が気を取られてる間に、ダイヤの切っ先こと突出するアレクサンドロス(とブーケファロス)が隙間を切り裂き、学友と配下の騎馬部隊がそれを孤立させないように必死でついていく、で怖くなって逃げて逃げるダレイオス。。

もうここまでで既に最高です。
ペルシャを跳ねのけたスパルタをはじめとするギリシャ人傭兵がブランド化して各地で買われ、それが各地でたびたびギリシャ(マケドニア)軍の相手になる皮肉。
ペルシャの征服と統治が成功するほど、ペルシャ人とペルシャ文化の取り込みが進む。マケドニアの一体感が薄まるにつれ、アレクサンドロスの力の源であった同門ウェーーーイ部隊がほころび、いわば父であるパルメニオンとも別れ、、東征の中盤からは悲しいことも増えた。
アレクサンドロスの悲しい死までの時間も短くなってくる。。

なお、技術と文化の最盛期を謳歌した地域のすぐ近くから、その影響を受けて革新的な集団が現れ、より広いエリアを席巻する、とはW.H.マクニール先生が言う世界史あるあるだったと思うけど、古代の頂点であるギリシャが煮詰まり、それを喰う形で後進国マケドニアが台頭してインドまで至ってヘレニズム時代を作るというのは、まさにこのあるあるの代表例。結局、ギリシャが打ち立てた黄金期は、制度、文化芸術、軍事や技術などのミックスとして、ギリシャ内部で収まりきらない"過度な優位性"を内包してたみたい。この優位性を炸裂させたのが、スパルタとアリストテレスが育てたチームであり、その根底にはテーベのゲストがいたことは、このことを実証しているようにみえる。

2018年7月16日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2018年8月3日]

ジェーンオースティンのエマに出てくる遅く咲いたリンゴの花は、ナポレオンがワーテルローで負けたあとの飢饉と同じ話、という考えもしなかった観点。
文学と科学を結んでるところがたまらない。

2018年6月25日

読書状況 読みたい

絵の表現とか芸術としての位置づけとかもまぁ面白いには面白いけど、歴史上の人物や出来事に触れた絵画は背景の説明があってナンボ。
そういう立場ならこういう顔になるわなとか、そういう事情でこう描かせたのかとか、こういうところがパトロン寄りの描き方になるんだなとか。

今まで世界史で絵画が出てきても覚えんのめんどくさって思うことがしばしばだったけど、このくらいきちんと説明してくれれば、記憶にとどめる値打ちがわかる。

2018年8月3日

読書状況 読み終わった [2018年8月3日]

歴史とレシピのベストバランス。
ぶどうジュースでソテーとかに酸味と甘みをつけること多々なのは驚いたし、それきっかけで初めて炒め系をワインビネガーで仕上げるの試してみたらうまかったー
それをまた、カイロネイアとかテルモピュレーとか考えながら食べる、また楽しからずやですよ

2018年5月24日

読書状況 読み終わった [2018年8月3日]

おもしろかったけど、コンスタンティノープルの方が好き。というか、史実にせよ、ラストが甘くて締まらない。なんで海賊の砦壊すだけでそんなに相手をケアしなきゃならんのか。

相変わらず西洋とアジアのスタイルの対比がいい。
スレイマンはさすが立法者という感じ。甘いけどそこがいい。というか相手ただの海賊なのにそんな丁寧に扱うなんて、スターのくせにほんとボンボン感ある。
カトリック側は見事な内輪もめでろくな体制を取らず、現場のみなさんは頑張ったにせよそのまま負ける。てかほんとスレイマンがいいやつすぎて、恐怖キャラのメフメトIIとの対談が聞きたくなるレベル。

2018年5月20日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2018年5月20日]

気軽に読める分量で、書き方も展開のスピードも読みやすい。おもしろい。
地理や建物構造の説明がとてもいいし、キャラの数だけ目線があるので、ひとつの出来事も多角的に見れ、しかもいずれにも感情移入できる。で、最後に紹介される各キャラのその後が、その人の採点結果みたいで味わえる。そんなん運やんか...ってのも多いけど。

若干気になったのは、トルコがエスニックでやや野蛮、西欧側が文明、という読後の印象。
トルコの兵士は装備がペラペラだけどスルタンへの恐怖により人海戦術みたいに押し寄せ、一方ビザンツ皇帝や海洋国家はキリスト教をベースに議論や協調する、ってなると、大砲はトルコが使ったにしても、なーんかトルコは未開みたいな印象になった。どれほど正しいのかなぁと疑問に感じるものの、検証する知識はない。

2018年5月16日

読書状況 読み終わった [2018年5月16日]

コンビニ立ち読みでマンガ部分だけ流し読み。
結構面白い。この本の出来がどれほどかはよくわからないけど、とにかく神話のの中身が興味深い。

超常現象なのか世迷言なのかわからない無茶苦茶な創世記部分から、割とナチュラルにしれっとヤマトタケルやら神武天皇やら、やけに具体的な豪族争いの話に繋げてくる。このあたり、世界神話学入門(後藤 明)を読んでるところだったのでぴったり。また、日本史のツボ(本郷 和人)を理解する下地にもなった。

本郷先生のいうように、これが白村江敗戦後の7世紀に、中国の侵攻を恐れる当時の大王/天皇が日本としてまとまるための独自性を打ち出す目的で必死こいて編纂したと考えるととても味わい深いし、後藤先生のいうように、その中身はゴンドワナ/ローラシア型神話のモチーフを世界中と共有してると思うと味わい深さも限界超える。


2018年3月23日

読書状況 読み終わった [2018年3月23日]

この人の放送大学をたまたま見たことある。放送大学って本当はいい内容だったとしても、先生が1人で延々喋るという単調なスタイルのせいで大半が途中でチャンネルを変えてしまうものだが、この人の戦国時代の信長解説&石垣見学ロケは面白かった。派手ではないがほどよく先生本人の考えを混ぜつつの解説で、思い入れが感じられ、何か引き込む力があった。

それが本になってる。

テーマ史型の構成で、7つの切り口から日本史全体を眺める。もちろん複数の切り口は互いに関連する。
まだ1章(天皇)を立ち読みしただけだけど、これは楽しい。もう少し前提知識があるともっと楽しい、というか、読む間にさらに問いを立てられるかもしれない。さらに勉強するきっかけにもなりそう。

2018年3月23日

これはすごい。ベイズってなんでしたっけ?という状態で読みはじめて、日常はもちろん、医療において特に、そういう見方が大事になることを改めて理解した。たぶん。。


類似の多数の事例を調べて見つけたひとつの傾向(法則)があるとして(ex. 疾患Aの患者でのみマーカーaが一定値以上になる)、それが個々の事例(ex. 今目の前にいるこの人の状態)を正しく当てるケースは、推定項目によっては全ケースの多くを占めるが、推定項目によっては逆に、当てないケースが多数どころか大半を占めることもある。
現実に目の前にある対象について推定と判断を行うには、類似の多数に関する調査結果に基づく1軸の類推だけでなく、目の前の対象自体(世界にも歴史上にも1人/1家族しかいない)の情報を幅広く集めることも重要になる。その対象が"典型的な"ケースではなく外れ値である場合、そのことは、幅広い情報を得る過程でのみ見えてくる。外れ値は既に、検査に付随する一定の不確実性としてよく知られているものでもあり、正常値からの逸脱自体は、検査対象に、典型的な健康上の異常があるのか、例外的な数値のみの異常(偽陽性)しかないかを見分ける根拠を与えない。
エビデンスが役立つ場面も多いが、総合判断や勘はEBMじゃないからダメと言っても、EBMは外れ値の個人に対しては意味がない(または結果として害悪にもなりえる)。不完全なエビデンスだけが手元にあるとき、それを使える場面と使えない場面を見分ける仕事は当面重要であり、AIが貢献する余地もありそう。
ともかく、医学の相手はブラックボックスばかりなのだから、よく見えた部分だけでなく、よく見えないが参考にできる情報を集めることは、全くバカにできない重要性を持つという話。

鋭い直感は信頼性の低い検査に勝る
正常値は規則を、異常値は法則を教える

これに加え、本の最後の警句が重かった。
きちんと覚えてないけど以下のような感じ。

医療とは、どういう仕組みで生じているか(キモの部分さえ)よくわかっていない種々の症状に対し、効き方の一例は示されていたとしても全体としてはいつどう効いていつどう効かないのかよくわからない薬や処置を、正常に命を維持する仕組みが最もわからない人間(個体)という対象に与え、対象の回復を狙う営みである。

例えたら、
触ったこともない機械が壊れて、"箱の中身は何でしょねー?"のハコの中に入ってる。手を入れていろいろ触ると、壊れてそうな箇所が推定される。そこを、使い慣れてない不十分な工具でいじって、修理してみる。
みたいな感じ。
フタが取れただけならはめれるけど、マザーボードが傷んでたら、、現時点ではムリ。

2018年3月10日

読書状況 読み終わった [2018年3月10日]

記述がザクッとし過ぎな感あるけど、身近なエリアから世界史全体までなんとなく眺めるにはよさそう。

2018年3月10日

読書状況 読みたい

最初の対談だけ読んだ。昔から、断片的な情報から直感的にはイメージされていたことを、一般向けにきちんと整理した功績は大きい本で、著者の観点として掘りたいところが少しずつ彫ってあった。「知の逆転」と同じノリ。

2018年3月10日

読書状況 読み終わった [2018年3月10日]

詳しい人から見たら端折り過ぎだったりするのだろうけど、自分みたいに詳しくないけどただ興味だけある人でも読み通せる。特に、帝国主義以降をこんなにイメージしやすくまとめた本を知らない。
正直、中高の世界史の授業って、まず最初の3ヶ月くらいはこういうマンガを通読して気に入った場面を詳しく調べてレポート書くだけでいいんではないかと。。それから普通の講義に移ればやる気が違うと思う。構造がわかる〜も読みやすかったし、同じ著者の本をたくさん読んでみたい。

2018年3月7日

読書状況 読み終わった [2018年3月7日]

とにかく扱ってる話題がおもしろい。詳しい話を聞いたことがない。でも、章立てやエピソードの整理には改善の余地があるような...

世界各地で伝わる神話の共通性は、大航海時代以降に伝わった部分もあるにせよ、それでは説明できない、つまり、人類の移動/移住の歴史で説明される部分が少なくない。

読み終わっても整理できていないけど、例えばこんなモチーフが広く見られる。

釣り針/槍をなくすと動物の世界に行って動物の長と仲良くなり、帰ってきて幸せに暮らす。浦島太郎、海彦山彦。
脱皮できなくなったから人間は死ぬ。
世界は無か水か巨人か卵の中から出てくる。
大抵、太陽と月は男女で、星は動物。何かと追いかけっこをしている。
...その他いろいろ

多くの神話は、
偉い人あるいは神を崇めさせるようなタイプ(ローラシア)
と、
自然の中にいる精霊とかとのやりとりが断片的に描かれるタイプ(ゴンドワナ)
にざくっと分類でき、大まかに、前者は農業革命以降(=10kyaくらい以降。余剰資源の備蓄開始、統治者,聖職者の誕生)、後者はもっと昔(言語や抽象概念の成立以降)に成立したと考えられる。

今成立してる制度やモラルの硬直は、こういう観点を入れれば組みなおすことができるかも。
"昔から"という正統性のおおもと(神話)は、人間共通であって国特有ではなかったり、社会の統治の開始以降という歴史以上のものは持っていなかったり。

2018年3月11日

読書状況 読み終わった [2018年8月3日]
ツイートする