面白かった。
小説だとしたら、登場人物たちの人間臭い魅力を描ききっていると思う。そしてもしも事実ならば、「事実は小説よりも奇なり」だ。
帯には「超恋愛小説」とあったが、著者は人づてに聞いたに過ぎず、また第三者の目線で語られているのが面白い。当人たちの主観がなく、彼らの間でどんな会話があったのか、どんな思いを抱えていたのかは推測するしかなく、想像をたくましくしてしまう。
「純粋に」人を好きになるとはどういうことだろう。自分を貫いているつもりでも、「時と場合」がモノを言う。愛情の深さは幸せに比例しない。人の心に深く入っていくことはとてもおそろしいが、それゆえの魅力と引力を持っているのかもしれない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本の小説
- 感想投稿日 : 2016年2月6日
- 読了日 : 2016年2月6日
- 本棚登録日 : 2015年8月11日
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