夕日に帆をあげて、笑うは懐かしいあなた

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2010年10月7日発売)
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本棚登録 : 49
感想 : 12
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朝日新聞のWeb「AERA-net」に、『クラムボンと猫』と題して連載された小説を加筆修正して改題。タイトルに惹かれて手に取ったものの、読むべきところは、「まえがき、あるいはタイトルのつづき」と記された2ページの詩めいたもののみ。 「夢物語」という言葉があるけれど、これは一人の女が迷い込む夢の世界のような出来事。そこでは時間がねじれ、自分は母になって身重にもなり、自分を産む、、、 懐かしく思い出されるのは幼少のころ過ごした町そして生みの母。茫洋とした幻想的な思い出の世界では、不条理な出来ごとも不思議には感じられない、、、 著者は役者さんらしく、確かに声に出して読み進めば、いかにも前衛的な演劇のシナリオのよう。しかし、他人の不可解な夢につきあうのは疲れるものだ。自分の夢にも持て余すことがあるくらいだから。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2010年11月7日
読了日 : 2010年11月7日
本棚登録日 : 2010年11月7日

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