水のまなざし

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本棚登録 : 49
レビュー : 13
peperoniさん  未設定  読み終わった 

ピアニストにして名エッセイストとしても知られる青柳さんの初長編小説。「文学界」2003年2月号に初出とあるので、その後手直しをされての刊行と思われる。しかしながら、名エッセイストは名小説家とは限らないようで、、、過度に音楽用語が散りばめられていて素人にはとっつきにくい。ピアノ楽曲や奏法ばかりでなく、声楽、そして現代音楽も、ついでに能楽の知識まで網羅しているあたり、著者の芸術論まで展開されているかのようだ。ピアニストを目指す者が受ける過度のプレッシャーや音楽的な陥穽、あるいは心理的な迷路が思いつく限り書き込まれている。思い入れは分かるのだけれど、過度に観念的でエロティックなパートは、ドロドロしたものを思わせて、これは芸術を志す者の情念の発露なんだろうかと疑問を覚える。なかなかスキャンダラスな問題作だ。

レビュー投稿日
2010年11月19日
読了日
2010年11月19日
本棚登録日
2010年11月19日
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