ガラスの街 (新潮文庫)

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本棚登録 : 802
レビュー : 84
制作 : Paul Auster  柴田 元幸 
perottyさん ポール・オースター   読み終わった 

初めて読んだポール・オースター初期作。
冒頭数ページ、クインがニューヨークの街を散歩する節でがっつり惹きこまれていった。その辺り特に、初めての作品であるのに既読感に襲われてなんでだろうと考えていたら、以前何か(これが思い出せない)の書籍で引用を目にしていたからで、確かこの書籍は写真関連のものだったように思う。そのこともあってかなくてか、この散歩のシーンはすごく写真的、というかカメラ的か、澄んだイメージが抵抗なく身体に入ってきた。でもきっと写真をやっていなくとも同じ感覚になるだろう。

「ニューヨーク三部作」の第1作目だそうだが、一見探偵ものなのかな?と思いきや、探偵ものの体を半分成しながら全く異なる不思議な物語であった。自己の消失と物語が持つ認識のトリック、ドン・キホーテや創世記の引用や解説が本作の中で意味があるのかないのか、探偵小説に不可欠な答えや真相は一切語られないまま私たちの頭の中で問われ続ける。

読み終えて最初の感想は「これは誰の物語か?」

レビュー投稿日
2018年5月30日
読了日
2018年5月30日
本棚登録日
2018年5月30日
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