ナポレオンの皇妃からパルマ公国女王へ マリー・ルイーゼ 上 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2009年12月4日発売)
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感想 : 5
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ナポレオン、ライヒシュタット公、メッテルニヒ、ヴェルディまで、マリー・ルイーゼより周囲の人々に焦点が当たっている。彼女については、父や夫に従う従順な女性であり、女性(もしくは一代限り)であったからこそパルマを平和に統治した良き領主だった、ということだけが印象として残り、特に魅力的には映らなかった。■全体としては、著者が語りたいことを前面に押し出したい(またはそこに早く話を持っていきたい)がために説明を端折ったようなところが散見される。息子の「ローマ王」って名前は何?本名?あだ名?勝手に王に即位?妄想?とか、モスクワからの敗走時に「ナポレオンはここで書類を処分した」って何で?どうして?というような背景が全くわからない記述に面食らう。■また、ちょいちょい出てくる著者自身の経験談がとてもウザい。どこかの土地について「現在は~なっている」ではなく、「私は~に行った時、そこの~に感動した」とか、ひどいものは「戦時中の新聞にその地名がよく出てきたことを覚えている」とか、興味ないからっ!■物語風で登場人物の心境も描かれているが、史料に残っているエピソードなのか著者の創造なのかが読み取れない。著者が望む人物像になっている気がして、客観性には全く欠ける。ツヴァイクには程遠い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:  - 欧米
感想投稿日 : 2012年9月9日
読了日 : 2012年9月8日
本棚登録日 : 2012年9月9日

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