服飾史から見る絵画。ロココの引用が最多だろう。ドレスの描写は、やはりマリー・アントワネットの時代の、柄や織りまで精密に描きこまれレース・リボン・花で飾られた華麗なドレスが見応えある。レカミエ夫人のシュミーズドレスはもっと突っ込んでほしかった。あのペラペラで上半身むき出しの露出過多な下着ドレスの流行は異常だろう。時代は下って19世紀、服飾産業に従事したモディスト、若く貧しい女性達は娼婦同然の扱いを受けることもあったという。ボエームのミミもお針子、つまりモディストだったという指摘。
西洋絵画を見るのに知識は必須ではないだろうが決して邪魔にはならない。神話や聖書はもちろんだが、聖人のアトリビュートを知る、更にファッションや小物について知るとまた見方が変わる。
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カテゴリ:
芸術
- 感想投稿日 : 2022年6月4日
- 読了日 : 2022年5月30日
- 本棚登録日 : 2022年5月3日
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