総理に告ぐ

  • KADOKAWA (2016年4月27日発売)
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感想 : 21
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ノンフィクションライターの小林は、生活に苦しみ一年前に脳梗塞で倒れ、
リハビリ中の元与党幹事長・佐竹の回顧録のゴーストライターを引き受けた。
国の行く末を憂う佐竹が語りだしたのは、戦争の出来る国家へと大きく舵を切る
現総理大臣の前代未聞のスキャンダルだった。
しかし、佐竹の告白が終わったその時、佐竹邸の監視についていた公安警察が現れ、
乱闘になり脳梗塞を再発した佐竹は死亡してしまう。
そして、公安にたちはだかった書生は射殺される。
佐竹の告白と乱闘の一部始終が録音されたレコーダーを手に命からがら逃げだした
小林は、旧知の警察官・黒澤に助けを求めるー。

新橋署に新設された新セクション「新橋署刑事課特別治安室」通称NEO
そこに集められた黒澤・久世・堤…彼らを取りまとめるのはキャリアである黒澤の元妻紀子。
彼らの任務は「日本政治の監視及びその是正」ー。

物語の舞台は、特定秘密保護法の成立や憲法九条の拡大解釈による集団的自衛権の
行使容認などを実現した前総理の後継者である現総理が、更なる独裁者として君臨している日本。
新聞・テレビ・週刊誌…マスコミ全てが頭を抑えられ何も発信出来ない日本。
今の政治を否が応でも連想させられ、絶大な権力者が思うがままに国を牛耳る世の中が、
いつか来るんじゃないかって凄く怖かった…(´;ω;`)ウゥゥ 
インタビュアーの小林がいざとなると弱腰になってしまう弱気な性格で、
どうなるのってハラハラドキドキしましたが、お話はちょっと都合よく人物が繋がって
最後はやってくれました~スカッとしました♪
NEOのメンバーも魅力的なキャラだった~(*´艸`*)♡
テンポが良くってサクサク読めましたが、ことわざや四字熟語の多用が気になりました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2016年9月25日
読了日 : 2016年9月25日
本棚登録日 : 2016年9月16日

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