京極夏彦氏が林蔵という仕舞人というか仕事人とでも呼べばいいのか、彼に持ち込まれる厄介な問題を人が持つこの世の物ではない物達への恐れを巧く利用して人の心のそこにある嘘を暴きだし解決へと持って行くというお話7編を集めた小説『西巷説百物語』を読了。彼が事がすべて済んだときに一言残す『これで終いの金比羅さんや』という締めの言葉が妙に格好よいので、WOWWOWあたりで是非ドラマ化してもらいたいものだ。京極夏彦作品は余り読まないのだが、昔の日本の人々の暮らしや文化、習わしなどがきちんとリサーチされている感じがするのは少ないが今まで読んだ作品に共通している。いい編集者がついているのか、いいチームがいるのか。西というタイトルがついているところを見ると東ではないにしても関連する小説がありそうなので探してみよう。クールな江戸の仕事人のお話なかなかでした。
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- 感想投稿日 : 2016年2月4日
- 読了日 : 2016年2月3日
- 本棚登録日 : 2016年2月3日
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