ふしぎの国のアリス (集英社文庫 キ 8-1)

  • 集英社 (1992年3月19日発売)
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感想 : 51
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「2009年クリスマス限定・チェックのカバーで大人買い」3/3(笑)。赤のチェックが華やかな、北村太郎訳・2006.6.6第10刷です。

実は私、ディズニーのアニメ映画版を見た記憶があるものの、今まで原作は読んでいませんでした(そんな作品、多すぎ:笑)。3月うさぎやチェシャ猫、トランプの国のイメージは確かに鮮烈…でも、すごく小理屈っぽくてよくわからなかったな、というのが当時の記憶。

ひとつずつエピソードを追っていくと、楽しいというか、文字どおり「ふしぎ」なお話。アリスのサイズが大きくなったり、小さくなったりというのはどうでもいいんだけど(笑)、ビンの薬の味がとても美味しそうに描かれていたり、鳥たちの話し合いの議長が、今は絶滅してしまったドードーだったり(しかも挿画が結構リアル)と、ディテールに「ほー、そうだったんだ」と感心の連続でした。

ジョン・テニエルの「これぞ」な挿画もたくさん楽しめました。こっちのほうが収穫かも。青虫の図が強烈!カエル従僕と魚従僕、結構コワい〜。チェシャ猫は挿画のほうが風情があるし、お茶会のヤマネがキュート!でも、最後のあしらわれかた、すごすぎ(笑)。

訳は、おおかたの「アリス」のイメージとは違う(と思う)テイストに仕上げられていて、最初「えっ?」と意表を突かれたものの、キャロル自身が知人のお嬢さんに聞かせていたお話、という背景を正確にとらえれば、ポップな感じがこれでいいようにも思います。ストーリーテリングがどう、というよりも、イメージを楽しむ物語ですね。かくいう私も、アリス柄(シルエット)のブックカバー、持ってます(笑)。しかもT.バートン×J.デップで映画化なんだ!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: Lovelyな本たち
感想投稿日 : 2010年1月18日
読了日 : 2010年2月1日
本棚登録日 : 2010年1月18日

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