そうして、ギイが足場を下りてきた。浅い木箱の中の壁土をバケツに掬い入れながら、圭雄に目を向けた。話しかけたり笑いかけたりしてこなかったので、圭雄はほっとした。崇拝する対象は、地上のものと対等に会話を交わしてはいけないのだ。
(P.137)
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2016年4月16日
- 読了日 : 2015年11月29日
- 本棚登録日 : 2015年10月6日
みんなの感想をみる