LATEX2ε美文書作成入門 第2版

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  • 技術評論社 (2000年11月1日発売)
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感想 : 6
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LaTeXとは,組版ソフト,僕はワープロソフトだと思ってるのですが,数式を美しく書くことができるのが最大の特徴です。ですが,それだけでなく,他言語処理にも優れていて,例えばフランス語の引用符(<< L'?tat, c'est moi. >>みたいの)は文字との間に半角の半分のスペース(!)を空けるというのを自動的にやってくれたりするそう。色々と驚いたことがあるんですが,まずこの本を1円で購入できたこと。送料が300円ほどかかってしまいますが,Amazonではけっこうありますね。コンピューター関連ならば,10年近くも前に出た本は時代遅れになってしまうのが普通でしょうし。僕は基本的なことができれば満足なので,これで十分でしたが。それとこの本のおかげで,僕が習った教官は10年以上前の知識を教えていたということが判明しました。まあ変わってるのは細かいところだけですけど。LaTeXの場合,開発された頃のものを見ても今とあまり変わっていないかもしれません。多分そういうところが凄いんですね。感動とまではいかないですが,LaTeXに関わっている人,開発者Knuthをはじめ,日本語版を作った人,日本語版の新ドキュメントクラスをつくったこの本の著者の奥村先生,その他この本に名前が出てくる人のほとんどが,自分の作ったものを無償で公開している。すごいよなあ。奥村先生はたまにブログも拝見しますが,微妙なところのユーモアが好きです。あ、それからこの本のなかで山本義隆『熱学思想の史的展開』が引用されていました。読む人は読んでいるんだなあ。コンピューターの世界って,タダの方が性能良かったりして,高いものが良いものってことは全くない気がする。ソフト面ではLaTeXやOSのLinuxがあるし,ハード面でも,日本の一流メイカーがつくった高いもののほうがかえってエラー続出という場合も。今FMVとVistaという組み合わせの僕も,Windowsなんかに無意味な投資をするのはやめて,次に買うときは・・・などと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2009年4月11日
読了日 : 2009年5月21日
本棚登録日 : 2009年4月11日

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