1/4×1/2 R(クォート・アンド・ハーフ・リターンズ)5 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)

  • 朝日新聞出版 (2012年6月7日発売)
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感想 : 14
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今回も皆かわいかったです。クォートもハーフもかわいい。おばあちゃんがなんだかんだでクォートの能力が薄いのをバレないように頑張るのがかわいかったです。口は悪いけど大事にしてるんだなー。そしてジョイスさん鬼かもじゃなくて鬼だ。おばあちゃんに対してフェミニストで紳士振りを発揮して、クォートに対しても得体の知れない不気味さはありつつ紳士なのに、さらっと鬼だった(笑)で、お約束の1月号だから、干支の動物でした。毎回きっちり入れてくるのがすごいですね!
象の話。ほろりと。最後のクォートの想像と、そうだったら世界はきっと優しいのにという願望には、本当になぁと思いました。
リアルファーの話。描き出し方がやっぱり烏童さんだなぁと思います。そこには命がある、それだけなら当たり前の事なんだけど。命を犠牲にした上に成り立っているという事実をどう捉え、どう描くか。単純に悪いとも良いとも描かないんですよね。ありきたりに批判して描くのではないところがすごいなと思います。今回触れられてたけど、以前「気がいい」とクォートが言った話。あの時も結構衝撃的でした。考えなきゃいけないのは、いつだって人間なんだよ。考えないとね。と思いました。そう思わせるのがすごい。
まさかあそこでラクシャスとは思いませんでしたけど!すっかり騙されてた~。伏線はあったのに判らなかった。
猫の行進はめちゃくちゃかわいかった!です!かわいい!かわいい!癒されました。何度も何度も落ちかけてる子は力弱いのかなと思ってたら逆だった。最後、他の猫達がぽんって押し出したのに、泣きました。かわいいけど、かわいいだけでなくて、とても良い話だった。
最後はスリーマイル島が舞台の話でした。あ…と。だけどクォート&ハーフなので原発の話ではなく。何もない日常の大切さ。元凶悪犯と知っていながら雇った家族の真意。更生させたいとかそんな事ではなくて。その何気ない考え方にはっとしました。

あとがきの後の描き下ろしの、文字も手書きの漫画。ぼろぼろ泣きました。ただ、伝える漫画。あの後の事。


あとがきを読んで、やっぱり多くの人が、今後どうして行けばいいのか自分のやっている事と向き合って、悩んだんだなぁと思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 少女漫画:B6
感想投稿日 : 2012年6月30日
読了日 : 2012年6月30日
本棚登録日 : 2012年6月30日

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