北京の貧しい胡同で生まれ育った老舎だから書けた小説。一人一人の人物描写が豊かで複雑、表現に使われる比喩を胡同の日常生活の中から拾い出している、底なしの庶民の苦悩を描きながら庶民のたくましさも感じさせてくれる——見事の一言に尽きる小説。文革で自尽しなければ、アジア人初のノーベル文学賞を受賞していたかもしれないという話もうなずける。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2015年7月9日
- 読了日 : 2015年3月28日
- 本棚登録日 : 2014年1月8日
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