不登校の悩みや不安を抱えるこども達に寄り添い、苦しいのは自分一人ではないと励まし三人の専門家が一緒に問題を解決しようと勇気づけてくれる一冊。
臨床心理士の信田さよ子さんの、自己肯定感という言葉に対する持論で「たいてい自分はいやなものです。自分を認められず嫌悪するところから、エネルギーが生まれることもあるのです。
楽かどうか、ほっとできるかどうかという点を大切にしたい」という言葉にどれだけ救われた子ども達、親がいるだろうと思いました。私も困っている子どもがいたらこのような言葉をかけてあげられるようになりたいです。
脳科学者の茂木健一郎さんは根底に優しさが溢れていて、子どもは焦らないでいい、親は応援団として子どもを信じてあげてほしいという思いが伝わってきました。
「ユニバーサルオブライフ」人生そのものが大学だという言葉を引用して、子どもや親を存在から肯定して寄り添ってくれるような言葉の数々に人間性の素晴らしさを感じました。
『こども六法』の著者山崎総一郎さんは自身の不登校の経験やそれからの人生を示し、学校という場所に行くか行かないかということがもはや問題ではなく、自分が幸せだと感じられるかどうかが最も大切で、学校は一つの選択肢であるという、経験者にしか語れない思いを言葉にしていました。
「子どもを信じ、子どもが子どもでいるだけで肯定される社会になってほしい。」
これに尽きると思いました。
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- 感想投稿日 : 2021年4月21日
- 読了日 : 2021年4月21日
- 本棚登録日 : 2021年4月21日
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