無貌の神

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本棚登録 : 327
レビュー : 80
著者 :
polkapolkaさん  未設定  読み終わった 

久しぶりに恒川光太郎作品を読みました。恐ろしいのに独特の静けさがあって好きです。達観してるのに、奥に若々しい活力を秘めているようなところが、魅力だと思いました。

特に印象深かったのは表題作「無貌の神」です。
顔のない神は人を食い、人は神を殺して屍を食べる。殺した者が新しい神になり、また人を食うという奇妙な堂々巡りはまるで小さな食物連鎖。一度その輪に加われば橋は消え、逃げられなくなる。
私とガモウの、光点になって消えるというのは、どういうことなのでしょう。理を犯した罰でしょうか。穏やかな死であればと願うばかりです。

それから、本作にはいわゆる絵に描いたような悪人がちょこちょこ出てきます。殺人者やら麻薬の売人やら侵略三昧の皇帝やら。ほぼ死んでしまうのですが、ちらと人間らしい弱さやら慈しみやらを見せることがあり、ほどよい距離感だと感じました。

レビュー投稿日
2018年11月23日
読了日
2018年11月23日
本棚登録日
2018年11月23日
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