一九八四年 (ハヤカワepi文庫)

  • 早川書房 (2009年7月18日発売)
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本棚登録 : 1708
感想 : 144
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■この本の評価
4.5/5(マイベストブック)

■この本の感想
言わずとしれたディストピアSFのベストセラー。
冷戦という歴史的バックボーンを持ち、行き過ぎた全体主義の危うさを描いた教科書的な作品です。

本書は3部に分かれていますが、抑圧、解放、そして洗脳と非常に起承転結のはっきりしている展開で読みやすいです。
また「全体主義」を、本書特有の「二重思考」「イングソック」などといった造語をもって、その本質を具体化している点で、とても難解ながらも、それが分かった時のスッキリ感と徐々に感じる後味の悪さが評価ポイントだと思います。

本書の本来の意図するところからは離れますが、
発想を発展させて。。。
例えば現代のソーシャルネットワークの発展というのが、個人の自由を解放するものなのか、あるいはアイデンティティを広げるものなのか、それとも「バズっている」という全大主義の波に取り込むのかという点で考えてみると面白いですね。

さらにサイエンスフィクションという観点でみると、ヒトの判断を超える人工知能や、膨大な情報を処理できる量子コンピュータの進歩は、本書内の監視社会を実現しうることから、「これら技術をどう使うか」という倫理面が浮き彫りになってくるのも面白いですね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: フィクション
感想投稿日 : 2021年11月24日
読了日 : 2021年11月24日
本棚登録日 : 2021年11月24日

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