沈黙

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本棚登録 : 59
レビュー : 9
著者 :
popcherryさん 和書   読み終わった 

徳川家光の時代、日本に基督教を布教しようと、ポルトガルから長崎へ潜入し、掴まれば拷問を受ける恐怖と闘いながら隠れ切支丹を救おうとしたポルトガル人司祭の壮絶な一生を描いた作品。
映画の『パッション』を思い出した……。
キリストが捕まり、拷問を受ける様子を延々2時間近く見せられる気分の悪くなる映画。
あれは、自分の信仰を貫き通すため、自らの肉体的苦痛に耐え死に至った。そっちのほうがまだましだ。
日本人の奉行たちがやったのは、他の百姓たちの拷問を止めたいなら、お前が転べ(=棄教)と迫ること。
否応なしに他の命まで背負わされ、精神的にも追い詰められる。
形だけでいいから、踏絵に足をかけてくれ、そうすればみんなが助かる。全能なるデウスは、慈悲の心を持っているんじゃないのか、と。
そうして強制的に転ばせ、外国人司祭を一生監視下に置き、日本名を与え和服を着せ、妻や子供をあてがい、基督教を批判する文書を書かせる。
救いはない。ただ生かされているだけ。
わたしは無信心者で、信じる神も持たないけれど、これは惨い仕打ちだと思った。

レビュー投稿日
2012年10月22日
読了日
2012年10月22日
本棚登録日
2012年10月22日
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