読書日数 6日
公共事業の官製談合を取り扱った作品。今作は結構な長編だったが、楽しく読ませてもらった。
現場で働いていた4年目の主人公に突如「業務課」への異動が言い渡される。今までは現場しか知らない(しかも、かなりの熱血)主人公が「談合課」という、いわば「悪の巣窟」的なところへなぜ配属されたのか分からないまま、仕事をやるようになっていく。
そのとき「談合は必要悪」だという論理が出てきて、それを「生きるためにやっていく」という風に考え方を変えていくのだが、それを銀行勤めの彼女に諭されることで、長年の関係がギクシャクしていく。
だが、大きな地下鉄工事の入札(2000億規模)を取りに行くということになり、会社をあげて取り組むことになるが、そこで「調整」いわゆる談合の話が持ち上がる。
このまま、談合に応じるのか?それとも…
「談合」というのは、やはりダメなんだけれども、立場が変われば、そうだとは言い切れない部分もあるんだなあとも感じた。今日で話がそんなに、談合が事件に取り上げられることはないのかもしれないが、行われているのかもしれない。
「談合がなぜ無くならないのか」という、一つの疑問が解消されたのも良かった。でも、ダメなものはダメだ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年7月25日
- 読了日 : 2015年7月25日
- 本棚登録日 : 2015年7月25日
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