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主人公の半生を綴った小説(これは、全てがフィクションだというが、そうでもないのかもしれない)の後半。高校卒業してから、この原稿を書くに至った37歳までの事となっている。
高校から大学、就職活動せずバイトから認められ、ライターの仕事をするようになった20代は、自分がバラ色の人生を謳歌していたが、30にさしかかり、髪が抜け始めるようになると、自分というものを見失うようになってくる。
20代のときの姉は、相変わらず無茶苦茶な行動を繰り返すばかりだし、母親は祖母が死んだ時にすぐ再婚。父親はそれを見計らって出家するという、とにかく自分勝手に人生を歩む。
でも、それが全て「自分自身の事は自分で決めていく」という、強い信念のもとに、各々が行動をしてきただけで、それで変わっていっていた。
だが自分だけ変わることができず、ただ逃げ回っていたんだと姉に諭される。
その一言で、自分の信じるものを見つけるために、幼少期に過ごしたエジプトにかえり、親友のヤコブとの再会を果たす。
その時に互いに出た言葉が「サラバ!」その一言で、20数年の時間が、埋められた。
その時に感じた事を、ありのままに書き記した物語である。
筆者の作品は、今回初めて読んだ。いろんなエピソードが畳み掛けるように前振りになっていて、最後のオチまで一気に読めたのは、本当に久しぶりの感覚だった。
また、一人追いかけたい作家に出会えた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年9月19日
- 読了日 : 2015年9月19日
- 本棚登録日 : 2015年9月19日
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