読書日数 20日
日本型金融システムの崩壊を背景に描かれた社会派ミステリー。(解説引用)
副支店長の蓮沼は、出世街道を順調に歩んできてはいたが、勤務する支店では融資課長との兼務で、夜の遅くまでぼろぼろになりながら働いていた。そんな折に、とある会社のよくわからない融資の稟議書を見つける。その会社の決算書等に不明な点はなかったが、聞いたことのない会社に5000億もの融資がされていた。
その会社を辿っていくと、実は調査会社という名目で「M資金詐欺」を会長の久遠に仕掛けようとしていた。
その久遠は、自分が現役時代に調査をしてことのあるこの「M資金詐欺」のことを逆手に、銀行からの裏金の受け取るためのマネーロンダリングを試みようとしていたからである。
そんな折に、蓮沼自身に「融資予約」の疑いがかけられ、一人の経営者を自殺に追い込んでしまったのだが、じつは支店長の罠でもあった。
最後には大団円となるのだが、ここに至るまでの経緯が本当に読み応えがあった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2016年3月5日
- 読了日 : 2016年3月5日
- 本棚登録日 : 2016年3月5日
みんなの感想をみる