あの家に暮らす四人の女

著者 :
  • 中央公論新社 (2015年7月9日発売)
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本棚登録 : 2744
感想 : 443
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読書日数 10日

古い洋館で母と娘、ひょんなことから居候することになった2人、計4人の女史が繰り広げる、日常と非日常を織り成す物語

幼い頃に父親がいなくなり、母と娘で過ごしてきた主人公 佐知。40歳手前になり、何事もなく日常生活を送るが、母 鶴代が無駄にパワフルで天然キャラな感じが嫌気をさしている。

護衛(と言っていいのかはわからないが)でおる居候の山田翁は、先代の祖父の頃から仕えているのだが、そのことが鬱陶しくも思う。また、ひょんなことから知り合った同居人 雪乃とその後輩多恵美との日常生活の中で、幾つかの事件が起こるが、その時々に思う心情の変化や、「自分の人生とは何なのか」ということに気付き、彼女なりに前向きに生きていこうとする姿に、ほっこりさせられた。

鶴代の過去を振り返る場面で「善福寺のカラス」が登場したり、そのカラスに「家族を見守りたいから、側にいさせてくれ」という、佐知の父親が語ったりなど、ファンタジーなところもあり(ある、空巣に入られた時に、その父親が河童のミイラに乗り移って助けるという、結構ムチャクチャな展開あり)、読んでいて「はは」と笑える場面もあった。

最近、こういった物語を読んなかったので、読み進めるのが遅かったが、色々と物語を通じて「家族の愛とは何なのか。生きているということは何か」という筆者の問いかけに、考えさせられる作品でもあった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2015年9月30日
読了日 : 2015年9月30日
本棚登録日 : 2015年9月30日

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