凧の作り方、塩の精製の仕方、航海の仕方などがかなり細かく書き込まれている。
登場人物の背景も、心情も細かく書き込まれていて、この分量の本ながら、興味深くすらすらっと読める。
どうやって生きていくかを真剣に考え、あるべき姿のままに生きる人がある一方、あるべき姿に帰ろうとする度にまったく違う自分にさせられてしまう運命の人もいる。
それも、どうでもいいのかもしれない、というのが要するに結末なのだけど、なんにしろ、とにかくなりたいようにしかならない運命を受け入れていく、というのが主題なのだろう。
物事は人間の命の長さではかるべきではなく、今現在の評判を気に病む必要は全くない、というのも辛くも明るい主題かもしれない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年8月20日
- 読了日 : 2015年8月20日
- 本棚登録日 : 2015年8月20日
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