世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上巻 (新潮文庫 む 5-4)

著者 :
  • 新潮社 (1988年10月1日発売)
3.84
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本棚登録 : 12170
感想 : 1100
5

夢中で読んでしまった。初めて本で徹夜してしまった思い入れ深い作品。

内容も非常に面白く、メッセージもストレートに伝わってきた。
村上春樹曰く、いい小説とは、読んだ人の心を深く広くさせてくれるとのことだが、この小説は正に「いい小説」であった。しばらくこの小説の雰囲気に圧倒され、五感が支配されるほど。
そう。この小説で一番好きだったのが、言葉で伝わる世界観だった。
なんていうか、早朝みたいなイメージ。ちょっと小雨が降っていても良い。凄い静かで、透明感がある。だけど何か起こりそうな不安と期待を与える静けさ。現実なんだけど、どこからか別の世界に繋がってそうな雰囲気。
あんな風に文書から、その世界感を感じ、溢れ出るほど妄想したのは初めてだった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ファンタジー/冒険
感想投稿日 : 2010年7月12日
読了日 : 2010年7月12日
本棚登録日 : 2010年7月12日

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