続きもの(地続きの世界の別のお話)があることを知らずに表紙買いしました。民族衣装っぽいのが可愛かった。
起承転結あったはずなんだけど、いまひとつどこのシーンでも盛り上がりを感じなかった。
もしくは、淡々と日常を描いたにしては設定がごちゃごちゃしてたな…という感覚。作中で「語られる」話の登場人物が「少年」とか「男」とばかり呼ばれていたからだとは思う。
あっけらかんとした『明の星』のキャラクターは楽しかったんだけど、話が(おそらくは設定の通りに)ぽんぽん進んでしまうので、ちょっと乗り切れなかった。読む人の好みによる部分が合わなかったんだろうなと思う。

2025年2月9日

読書状況 読み終わった [2025年2月9日]

どんなに好きでも5とかあんまりつけないんですけど本当に本当に良かったので5にさせてください。
一話からぼろぼろ泣いてしまった。悲しいというか、悔しさとか歯痒さとか「この人の人生が見えなくなる」の場面で思わず自分の本棚を仰いだ。読んで手元に残してる本50くらい。まだ読んでない積んだやつ800冊くらい。私はまだ人生半ばにも至ってない。
私の本も心ある誰かに捨てて欲しい。「うわあもうグラシン紙ぱりっぱりじゃん。もう卒業の時期だねえ」ってさよならして欲しい。
脱線したけど一番好きなのは寺田寅彦を知らなかった奥さま。ほんともう、こういうの大好き。
どの作家さんにとっても良い読者ではなかったからほぼ感想とか送ったことないんだけど、今回のハガキは送ります。
「本なら売るほど(1)」。(1)だって!嬉しい。

2025年1月21日

読書状況 読み終わった [2025年1月21日]

面白かった!週一くらいで本屋さんには行くものの、働いたことのない世界なので書店員トークとして読むだけでも面白かった。
不意に出会った本とか、人にオススメされた本とか、読者側にも大層覚えのある感覚だったのが嬉しい。「どの本のどのエピソードが」とかではなく、自分自身の思い出の一部をつまんで引っ張り出してきた記憶とよく似ていて、本屋さんあるあるというか、本あるあるでにこにこした。明らかに熱がこもりまくってるPOPも、静かに面展開してる秘めた推し方も「店員さんがそこまでやるなら」と素直に騙される(※いい意味で)タイプなので、毎週本屋に行ってても読みたい本が枯渇したことがない、そういえば。
かくいう私は10年前に「審神者様必携!」のツイートを見、まんまと本屋で当該帯を探して彷徨った審神者なので、出版社さんも書店さんも書店員さんもありがとう。おかげで今でも人生が豊かです。

2025年2月9日

読書状況 読み終わった [2025年2月9日]

いやはや、本と読書に対する意識がここまでまあまあ近い人に出会えるとは。物理の「本」に対するスタンスはこんなに違うのに!(わたしは進捗を残り何センチメートルかで把握したいので物理でほしいひとだし縦書きが好き)
『すべてがFになる』をそこら辺の棚に積みっぱなしで、森さんの思考と文章に触れた最初の本でした。面白かった。
目で見るタイプの表現手段(写真、漫画、映像等々)だと一定は見た目で好みかどうかを判断できるけど、小説をはじめ文字媒体だと、ちょっとは読まないと好みかどうかわからないし、文字だけで書いてあることを正確に把握するのはかなり重労働なのでとっつきにくい感はあると思う。
ただ、森さんが書いているように千円くらいの対価でこんなにも他人の思考(ノンフィクションなら言葉そのままだし、フィクションであれば文章表現方法含めた複合的なもの)に触れられるツールって他にないと思うし、そういう意味ではコスパもタイパもいい。本当に。
個人的には「作者の頭から出てきた順」にシリーズを履修していくのが好きだから「一巻から読ませてほしい/読んでほしい」派ではあるんだけど(そうじゃないとキャラクターが成長してたり前作を踏まえてたりするとネタバレを踏んでしまう)、すべてが〜が四つめと聞いて、ならどこから読んでもいいか…いやまて逆に最初に書いたのどれだよ…と変な悩みが増えたところです。

2025年2月9日

読書状況 読み終わった [2025年2月9日]

キャラクターものとして楽しかったな〜という感じ。
(ただ、個人的な好みの影響で、雪女が出てきた瞬間から頭の中の長屋の妖怪たちの姿がほぼうる星やつらだった)
良くも悪くもさらっと読める。妖怪の説明のところが明らかに「説明です」「補足です」という感じ(ストーリーに組み込まれてるというよりは、「〇〇っていう妖怪はそう言う性質があるので設定に使ってます」ていう説明ぽい)のが少し気になったけど、まあ時代物ってどれもそんなものだし。
女子ズが強くて、菊一郎割と影薄くて笑、志津ちゃんの「やっていい?」って悪気なく聞いてくる感じ、可愛かったな〜。
平次もちゃんとたまちゃん好きなのがわかるので、嫌な感じしなくて良かった。

2025年2月6日

読書状況 読み終わった [2025年2月6日]

怪異と事件の繋ぎというか繋がりというか、そういう部分は面白いと思ったけど、本当に個人の好みとは思いつつ担当花ちゃんが合わなかった〜ごめん〜。「元気で反骨精神のある若者」の表現として「自分より明らかに年上でどう考えても警察関係者で同じ仕事する大人(の男性)がへりくだる初対面の相手」に腕組んで自己紹介はないよ…。
怪異自体は現代にありそう、というチョイスで納得なものの、そっちの設定ありき過ぎて登場人物たちの行動がご都合っぽいなと思ってしまった。猟奇的な写真を夜中に送ってきた相手の言いなりで1人で出かけるか…??

2025年1月19日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2025年1月18日]

題材が好きなジャンルだったけど、なんとなくぼんやり、あぁ確かにそうねえ、と思うくらいの感覚で読了。
あ〜そうかも!と思ったのはツノがあるやつは草食、のところ。

2024年12月11日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2024年12月11日]

好きな感じの時代劇だな〜という印象。キャラクターたちも突飛すぎず地味すぎず。鬼勘の見せ場がもっとあったら嬉しかったな〜!でも憎まれ役というか、仲間にはなりきらないのが良いところ(立場的に)だから我慢。
途中から謎解き風味に興味を持って行かれてしまったので、いなりの前に出てきたご飯のことをほぼ覚えてない気がする。申し訳ない。

2025年2月17日

読書状況 読み終わった [2025年2月17日]

多読術とは言いながら、本との向き合い方というか、「読書」という行為に対しての絶対的な信頼を前提とした上で、「読書はリスクである」と言い切るところ、私はなかなか腑に落ちた感覚だった。
本っていうのは手紙やメッセージのように丸ごとそのまま伝える必要がある物と違う、意味や意図が交わされるっていうところ、「あぁ!なるほど!」という気持ちで身体に沁みた。

2024年11月9日

読書状況 読み終わった [2024年11月9日]

常に時間管理が下手くそで、テスト前には部屋の片付けを始め、スキマ時間だけスマホを手にするつもりがSNSとソシャゲのハシゴ。わかってはいるんですよねぇ…の経験があまりにも多い。
ので、割と「時間管理」とか「先延ばししないためには」みたいな本は気にして読んでみてきた方だと思うけど、この本はカジュアルで気軽に読めるところがいいな、と思った。
やらなきゃ!気をつけなきゃ!感はそこまでないけど、「わかってんだよ自分の怠け癖が悪いって〜」なわたしには「『わかってるわたし』のこともご理解いただいた上でのご提案ね。オーケー!」みたいな受け入れ方ができる感覚だったので、あれしろこれしろ言われるのが嫌なひとはこの本合ってるかもしれません。
(今までお世話になったいろんな似たジャンルの本でも同じようなご提案の仕方をしてくれたのももちろんあったけど、医者との相性が良い悪いみたいな、そんな感じ)
8人すべての例に対して「わかるわ〜」だったけど、最後の傾向がわかるチェックリストのやつは「確かに着手するならそこからだな…」と思ったので、何かのとっかかりにはいいと思う。
とりあえず、三日坊主で投げ出したバーチカル手帳を部屋のどこかから発掘するところから…………明日からやります。

2024年8月30日

読書状況 読み終わった [2024年8月30日]

童話のような、ミステリのような、うーん、アドベンチャーというか。
活劇ではないけど、何か絶えず新しいことが起きていて、でもとびきり輝くような新しさではない感じ。
ブルーブラックのインクに対するあの絶対的な信頼と安心感が穏やかにずっとあって、でも、だからこそ六番目のブルーってどんな色なんだろう、という、うちに秘めるくらいのささやかで細やかな好奇心がじわっと残ってる。
小難しい言葉も言い回しもないのに、「あ、」と思う文章が点々としてた。
「旅っていうのは、どこかに行って帰ってくること。」一番好きです。

2024年8月29日

読書状況 読み終わった [2024年8月29日]

ジャンルも様々にいろいろ書いてあるし、「たとえばこういう作品を見てみたら」というお試しリストも載せてくれていて、手始めってどこから入ればいいんだ?みたいなジャンルはありがたかった(私の場合は美術と食関係)。
とはいえ、なんというか、適度なゆるさが不快感なく読み終えられた要因だと思う。押し付けがましくないし、警鐘を鳴らしすぎないし、どっちかっていうと程よく背中を押されて程よく励まされる感じがした。
バランス、中庸。どんなジャンルにも良いものも悪いものもあるし、ひとつのものにも長所と短所がある。そういう中で「なるほど、じゃあ私はこうしようかな」と思えるだけの経験値を「インプットしたもの」から導くのがいいんじゃない。そういう本だった。

2024年11月9日

読書状況 読み終わった [2024年11月9日]

「世のものづくりの人たちはどんなことを考えて、どんな経験を経てこの作品を産んだのか?」が常々気になってるので、そういう意味で楽しく読みました。
(「この作品はこういうこと考えながら書いて、一番自分で描いてて楽しかったのは何ページの何のシーンで、一番苦労したのはココで、参考資料にしたのは〇〇で…」みたいなことを一作ごとに聞いてみたいタイプの人間なので…。)
取材は行くよね〜とか、資料どうしてる〜?とか、やっぱそういうところ大変なんだなーというのが、完全に個人の感覚で感想を言うと微笑ましかった。
心得というか心構えというか、作家として生きるつもりなら、みたいな部分が結構あったかな。インタビュアー(編集長さん)側である程度「これから作家を目指そうという方へ」という意図で質問してたり、「こういうこと気をつけて欲しいですね」みたいな意志を持った会話をしてるので、時代もの、歴史ものちゃんと書いてみたい人にとても参考になるのでは。
畠中さんがみなさん持ってると思うけど、って言いつつ挙げられた守貞漫稿、わたしも持ってる〜!という謎のアガり方をしました。

2024年11月3日

読書状況 読み終わった [2024年11月3日]

とりあえず「自分ではないのですが」と言って警察に行ったら万事…いや解決はしないかもしれないけど多少マシだったのでは…?という気持ちをずっと同じ割合で抱き続けて読了したので、警察行った方が良かったのでは…?とは思う…。
「文字どうり」という表記が出てきて、とりあえずヤマガタタイスケが犯人ではないという前提であれば、多分コンテナハウスのリテイク食らった人か、一緒に行ってた部下くんが「山縣さんじゃなくね?」と言ってくれるんだろうな…と読んでいたので後半にっこり。
引っかけにはまんまと引っかかった!そういえば途中で「小学生の子どもだと年齢がおかしい」みたいなツイート書いてあったね。おや?とは思ったけど読み飛ばしちゃった。

2024年5月21日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2024年5月21日]

考えてみたら泉鏡花読んだことなかった!面白さが全部わからなかったかもしれないとは思いつつ…。
読書にのめり込み始めたのが京極夏彦きっかけなので、人間の業とうっすら漂う怪異…みたいな雰囲気は大変好みなので、モチーフが楽しかったなという感覚。
キャラクターとストーリーはそこまで自分のツボにハマらず…物足りない感…?
とはいえ山姫さまみたいなカッコよくて謎を残したままのひとが好きなのは仕方がない。

2024年5月19日

読書状況 読み終わった [2024年5月19日]

最近やっと自宅の積読量がやばいことに気付いて、隙あらば読書の時間を取り始めた矢先に発売された本。著者の方の感覚が割と「わかる」感じがあって、「それな〜」と思いながら読了。
そうそう、ネットで済んでしまうことって調べものなのよ。読書中や、書店に行って「おもしろいな〜」と思う瞬間って、高校の教科書で読んでから『こころ』の「よござんす、さしあげましょ」だけを永遠に忘れられなかったり、『地球の歩き方コーナー』に「ムー」コラボのやつがあってつい笑いつつ買っちゃったり(世界の不思議系だいすき!)、なんかそういう思いがけないことに出会ってしまったときだと思う。幸運にもわたしはそういう経験を山ほどしてきたので、「読書」に対する信頼が厚い。もちろん「あぁだめだ全然文体が合わない」「半分読んだからもう充分かな」みたいなどうしても相性の悪い本もあったけど、それはそれとして自分の傾向や好みがわかる経験だったと思うし。
ともかく、本すら読めない人生なんか楽しくないよなぁと思うタイプの人間にはなかなか楽しかったです。思いがけず「日本人の仕事事情」や「本の売れ筋傾向の変遷」が学べて面白かった。

2024年5月6日

読書状況 読み終わった [2024年5月6日]

柏原さんのホンだな〜!
ある程度頭の中でドラマ映像として再現できる人向けかな(そっちの意味では★4の気持ち)。単純な小説としてはそこまでではないかも。
しかし、こうしてストーリーとしてだけ読むと港署って変な人しかいなかったんだな…笑

2024年5月5日

読書状況 読み終わった [2024年5月5日]

同じような「継続は力なり」的な本はいくらでもあるし、実際数冊読んだことはあるけど、この本が一番性に合った感じがした。
「〇〇しなさい」とか、「□□はダメだ」とか一方的な感じではなくて、「□□だとできなかったから〇〇にしてみて今まで続けてる」みたいな。
淡々としたような、でも作者さんのかなり個人的な経験をこっそり教えてもらってるような感覚で、突き放されず、手を引かれすぎもしない、丁度いい温度感の語り口と分量だったと思う。
これは時々「推しのぶつ森キャラなんて名前だっけ…」とか、そういうのを読み返したくなりそうなので本棚に置いておこう。

2024年5月5日

読書状況 読み終わった [2024年5月4日]

万城目さんの御本てそういえば初めて読んだ。
「スポーツ」の話だし、「歴史」の話だし、「かつてあったもの(史実、事実)」の話なんだけど、なんだろうなぁ、「八月の京都かぁ、暑いよねえ。」と同じくらいの、「実際そう」で、「誰かのじゃなくて誰にでも」の、「身近にあるもの(事実、感覚)」を読んだ感じがあった。
特別感動したとか、悲しくなったとかは正直ほとんどなかったけど、えーちゃんまた野球やってくれっかなー、みたいなことを、たぶん、次京都旅行に行くときに思い出しそう。
ゼミの先生の、「わかってる」感じがなんだかよくて、語られる形でしか登場しないのに、なんか結構この人好きだな、と思った。

2024年5月5日

読書状況 読み終わった [2024年5月3日]

続編と知らずこちらのみ読了。もしかしたら私の知らない森巣と平の物語があったのかもしれないけど、どうにも作中で描写された森巣の振る舞いから判断しうる範囲の人格と、平からの「彼は本当はこういう人だから」が一致しない感覚が強く、最後まで平の妄想を読んでる気分だった。ミステリ部分を上回る平視点のモノローグ(地の文としてではない平個人としての評価)が多すぎて何が起きたか覚えてないや…。

2024年1月29日

読書状況 読み終わった [2024年1月29日]

1章目で文章の固まり方に気づいてしまったので、もう京極夏彦の名前出てきた瞬間に確定で「あーーー紙で読んでってそう言うことねーーー!」とわかってしまった…。話の内容は特出して面白かったと言うほどではない印象だけど、あれを書き切ったこと自体がもはや頭おかしい(褒めてる)ので、いやぁ…読んでおいてよかったかな…。
(文章構成気づいた瞬間「うっわきもちわる…(何を考えたらこれを全ページやろうと思うのか意味がわからないと言う意味で)」と思ったは思った…)

2024年1月14日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2024年1月13日]

「面白かった」と言う言葉が正しい評価なのかはわからないけど、読み終わった瞬間に「とんでもないものを読んだ」という気持ちがすごかった。これほどの衝撃は予想していなかった。
彼女たちの苛烈な日々を共に過ごしてしまったので(過ごしてしまった気分なので)、なんというか、エピローグでやっと一息つけた心地。年始早々に読んで、2024ベストかもしれない一冊。今年の読書は幸先がいい。

2024年1月29日

読書状況 読み終わった [2024年1月3日]
カテゴリ 買った
ツイートする